第二章 [ 神 鳴 ]
三十話 次代へ…
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子もその違和感に気付いている様でいまいち話が噛み合っていないようだ。
「そうそう今夜は町の皆で祝いの宴を開かせて頂きますね。準備が整いましたらお呼びに上がりますので」
そう言うと女性陣は踵を返し境内を後にしようとしたが、何かを思い出したように再び此方に戻って来た。
「申し訳ありません、肝心な事を言うのを忘れていました」
そう言うと横一列に並び声を揃えて、
『七枷様、諏訪子様、八坂様、この度は御結婚おめでとうございます!!』
「「「「「 は? 」」」」」
女性陣はその言葉で呆気に取られている僕達に気付かずそのまま境内を後にし、それに追随する形で男衆も境内を後にする。去り際まで僕を睨みつけながら。
残された僕達は今だ呆気に取られたままで境内にはさっきまでの姦しさが?の様に静寂が満ちていく。無音の空間に一陣の風が吹き抜けた時、漸くルーミアが静寂を破り隣りにいる紫に問いかけた。
「……どういう事?」
問われた紫は横に居た神奈子に、
「……どういう事?」
問われた神奈子は隣りに居る諏訪子に、
「……どういう事だい?」
そして諏訪子は隣に居た僕に、
「……ねぇどういう事?」
と、聞いてきたので僕は、
「僕も知らないけど知ってそうな人物には心当たりがあるよ。…何処に行くんだい早希?」
僕はゆっくりとこの場から逃げようとしていた早希の襟を掴み逃走を阻止する。捕まった早希は擬音が鳴りそうな感じに僕達の方を振り返った。
「……ちょっとお茶を淹れてこようかなーと思いましてー…」
早希は視線を泳がせながらそんな言い訳を口にする。
「そういえば町の人達に説明をしたのはあんたよね?」
ルーミアがそう言うと神奈子と諏訪子、紫が早希に詰め寄っていく。
「早希〜町の皆にどんな説明をしたのかな?怒らないから言ってごらん?」
「どういう事か説明しなさいよ!」
「納得のいく説明をしてもらおうか」
三人に詰め寄られ早希は観念したようにポツポツと喋りだした。
「えーとなんと言いますか…町に今回の習合の事を説明はしたんですー、けど私…よく分かってなくて掻い摘んで説明したら…『結局どういう事?』と聞かれましてー……つい『つまり虚空様が諏訪子様と大和の神様に二股かけて責任を取って結婚する事になったですー!!』と言っちゃったんですー!テヘッ☆」
早希は説明の最後に可愛く笑って見せたが聞いていた三人は、
「「「 はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! 」」」
と大声を上げ、僕とルーミアは、
「「 アーハハハハハハハハハッ!!!! 」」
大爆笑だった。漸く合点がいったよ、会話の違和感は最初から話が噛み合っていない
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