第五十二話 文化祭のはじまりその八
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「それも好き嫌いでそれをやったらね」
「余計にですか」
「絶対にね、それも自分がやった時以上にね」
「やられるんですね」
「因果応報よ」
このことがだ、こうしたことにも当てはまるというのだ。
「自分がしたことは絶対に自分に帰るからね」
「だから人を追い出す人は自分もなんですね」
「そうした人も見てきたのよ」
部長は琴乃にも話す。
「私にしてもね」
「そうなんですね」
「ええ、そうなの」
「その人は自分もそうなったんですか」
「無残だったわ、中学の時の先生でね」
生徒ではなく教師だった、そうした輩は。
「自分が嫌いな生徒を自分が顧問をしている部活からどんどん無理に退部させたのよ、けれどね」
「それでどう追い出されたんですか?その先生」
「どうして」
「学校のお金を使い込んだのがばれてね」
言うまでもなく横領になる、そしてだというのだ。
「学校から追い出されたのよ」
「つまりクビですか」
「そうなったんですね」
「そう、懲戒免職よ」
「確かに追い出されてますね」
「それも倍返し以上で」
プラネッツの面々も部長の話に頷く、言われてみればだ。
「本当に自業自得ですね」
「自分もそうなったんですね」
「そういうことをする奴は大抵碌な奴じゃないからね」
私的感情を優先させる、そうした輩はというのだ。
「そうなるのよ」
「ううん、世の中って本当に因果応報ですね」
「あるんですね、そのことが」
「そう、絶対にあるから」
悪事には報い、それが待っているというのだ。
「皆注意することよ」
「わかりました、朝から勉強になりました」
「有り難うございます」
「お礼はいいから」
部長は笑ってそれはいいとした。
「心の中に止めておいてね」
「わかりました」
「そうさせてもらいます」
「そういうことでね、じゃあ」
「はい、それじゃあ」
「今日からですね」
「いよいよ本番よ」
その時になったというのだ。
「だから皆いいわね」
「怪我をせずにですね」
「最後の最後まで」
「そう、まずは怪我をしないことよ」
全てはそこからはじまるというのだ。
「だからいいわね」
「わかりました、最後の最後まで」
「やらせてもらいます」
プラネッツの面々も応える、そしてだった。
文化祭がはじまった、琴乃はまずクラスに戻った。するとクラスでは今まさにお化け屋敷がはじまろうとしていた。
そこでだ、クラスメイト達が琴乃に言って来た。
「いらっしゃい、丁度いいわ」
「今からはじめるから」
こう琴乃に笑顔で言う。
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