第4話
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したのだ!?」
久遠も驚きを隠せずにいるようだ。
竜司「この世界にも鉄砲はあると思うけど。そっちの鉄砲の砲身は長いだろ?」
久遠「ふむ…確かに南蛮性の火縄銃などは砲身が長いが…それも鉄砲なのか?」
竜司「あぁ。俺の世界での鉄砲はこういう砲身は短くて発射距離もそれほど長くはないがそれでも当たれば痛い」
久遠「なるほど…持ちやすいから軽量化にもなるのだな」
竜司「そういうことだ」
久遠「して、それは竜司の御家流か?」
竜司「御家流?」
久遠「貴様は御家流も分からぬのだな…」
竜司「すまない…俺の世界には御家流といったものはなくてな」
久遠「そうなのか?ふむ…ならば仕方ないな…」
竜司「ん〜すまん…あいにくとこの世界の住人ではないと証明できるものを俺は持ち合わせてはいないらしい…」
携帯電話…今はスマホか。そう言うのを出せるなら話は早いが…如何せん…ゼウスからそう言うのを出すのは禁止されてるんだよな…武器とかならともかく…はぁ…
久遠「竜司…我の目を見よ」
竜司「え?」
久遠「我の目を見よと言っている」
そう言われ、俺は久遠に視線を向ける。まるで闇夜の中で真っ赤に燃え上がる炎のような瞳。思わず吸い込まれそうなその瞳に俺は見惚れそうになる。
久遠「…うむ。嘘のない瞳をしている。よかろう。貴様の言うことを信じてやる」
竜司「あら?そんなあっさりと…自分で言っておいてなんだが、正直突拍子もないことを言ってるぞ。まぁ言ってることは全部本当のことだけども…そんな簡単に納得出来るものなのか?」
久遠「なるほど…理屈として、その考えは間違ってはいない。だがな…人は理屈のみにあらず。我のような立場の者はな、瞳を見れば、その者がどのような人物なのかわかる。その者が卑屈なものか、阿諛追従の徒であるか…はたまた正直者であるかな。それを見抜けなければ、上は下に背かれ、下は上に潰される。それが下克上渦巻く今の世の常だ」
竜司「下克上…ね。まさしく世は戦国の世と言うわけだな」
久遠「それも強ち間違ってはおらんだろう。今は応仁の乱より続く乱世…まさに下克上などはいつ起きてもおかしくはなかろう」
竜司「やれやれ…そこまでこの世のことを理解してるんだな。末恐ろしいことだ」
久遠「で…だ。貴様が違う世界?時代…まぁ其の辺は置いておこう、とにかく貴様がこことは違う場所から来て、その目的もとりあえずは理解した。ちょっとだけだがな。してこれから行く宛はあるのか?」
竜司「さて…これからどうしたものかな…とりあえず田楽狭間で云った通りどこかで路銀集めをしながら鬼たちを潰していくか」
久遠「なるほど…ふむ!気に入った!」
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