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王道を走れば:幻想にて
第五章、その2の2:敗北
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ぐいっと下に引っ張られる。

「捉えたぞ。お前の心を!」

 女の顔は醜く変じていた。その麗しき美顔はまるで死にかけた皺だらけの鳩だ。琥珀色の瞳はどす黒く濁って邪悪な煌めきを光らせている。その悪魔めいた顔は慧卓を大いに恐怖させ、彼の魂をその口に咥えこんでいた。
 世界が歪に曲がる。慧卓の意識が闇に落ちていく。醜い形相がさらに醜くひん曲がり、意識が落ちる最後まで裂けた笑みを浮かべていた。

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