暁 〜小説投稿サイト〜
東方夢想録
博麗神社 編
博麗霊夢ルート
第6話 星を見ていた白い花
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
可愛い顔が台無しだぞ?」

と犬耳少女の涙を拭く

「ほら、笑顔笑顔」

と歯を見せ にぃ〜 と笑い、言う
犬耳少女は少しモジモジした後、笑顔を見せた
花の様な明るい笑顔だ
座っていたオレは体を起こし、立つ、いや立とうとする
その時、犬耳少女がオレの腕袖を掴み

?「いっ....ちゃ............やぁ!!」

と言葉になりかけの言葉で訴える
行っちゃやだ!! と言っているのだろう

「バカ!! 行くかよ、オレはお前を死んでも守るっての、オレはお前を悲しませたくない!!!!」

と笑いながら強い声を上げる
犬耳少女は少しそれに驚くが
直ぐに笑顔に戻り抱きつき、顔を擦り付けてくる

「ついてくるか?」

犬耳少女はコクンと(うなず)く、恐らく言葉を喋る事に馴れていないようだ
先ほどの行っちゃやだでわかる

発音分からなくてもある程度の言葉は知っているだろう
あれだけの人間に会ってきたんだ... あれだけのクズ以下の人間にな!!
あのクズ以下の人間共の世でこの娘は苦しい思いをしたんだ、ふざけんな!!!! イカれてやがる

その時、犬耳少女が怒った表情で指を噛んできた
恐らくオレが平常心じゃなくなったのがばれていたのだろう
『私は良いから怒るな!!』とでも訴えているのだろうか?

「ごめんね? だけど許せなかった、キミを苦しめた奴らが許せなかった」

そう言うと、犬耳少女が左右に顔をブンブンと振り
抱きついて笑顔でオレの顔を見た
オレの解釈だが『そんなこといい、私はあなたに会えて幸せ』
と言っているように思えた

「ありがとうな...」

さて、家(神社)に戻るとするか、この娘を連れてだ
そうだ、いつまでもキミやらお前やら言うのは気に触れる
この娘には名前が無い、名前をあげよう

ん〜... よし!!

「じゃあ行こうか、星花(せいか)

星を見ていた白い花のような少女
それで星花だ

犬耳少女は星花と言われた事に対し少し戸惑ったが
なるほどと理解したのかスッキリした表情を見せ
ギュッと抱きついて、指にチュッとキスをし、涙の笑顔を見せた

『名前をくれてありがとう』
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ