第八十九話 ナチュラルを嫌悪する意味
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を想定しつつも、そうならない為にどのように動くかを必死に考えていた。
「敵MS来ます!」
「全砲門、正面に集中!敵を近づかさせるな!」
こうしてミネルバはかつてないほどに辛い正念場に立たされる事となる。
◇
「チッ、そういう事か!奴等、砲撃を囮にしやがった!」
ネオ・ジェネシスを囮に使うという策に嵌ったのはなにもミネルバだけではない。ラー・カイラムを中心としていた艦隊やアークエンジェル――――メサイアを落とそうとしていた殆どの部隊はまんまと騙されたのだ。
そして、先陣を切っていたマーレもその一人であり、突破を図ろうとして逆に囲い込まれてしまっていた。共に随伴していた味方が次々と落とされていく。こちらも迎撃するが多数の方向からの攻撃と数の違いによって明らかにこちらが不利であった。
「――――だが、舐めるんじゃねえぞォ!!」
それでもマーレは自身の直感と高いパイロットセンスによって攻撃を躱し、敵を撃ち抜く。落とした敵の武装であるバズーカを奪い取り、接近する敵艦の艦橋に向けて放った。まさに一騎当千とも言える活躍。しかし、所詮は単機。戦況を変えれるほどの影響を及ぼすことは出来ない。そして、新たに敵の増援が現れる。
「今度は本当にデスティニーか……落とされても文句言うなよ、ハイネ!」
『そっちこそな!』
光の翼を展開しながら現れたのはオレンジカラーのデスティニー、つまりハイネだった。バズーカを捨て、腰からナギナタを抜く。デスティニーのアロンダイトとRFゲルググのナギナタが衝突した。メサイアで補給を済ませたデスティニーは再び戦場へと向かっていた為、先行してメサイアに近い位置にいたマーレのRFゲルググと出会うことになったのだ。
『いくつもの死を背負って、或いは超えて、ようやく得ることの出来る平和だろ?お前たちは何でそうやって割り切れねえ!』
「今更、価値観の違いに意見を戦わせる気はない!こうやって武器を持っている以上、戦わせるのは意見じゃなく武器だ!」
アロンダイトを弾いてマーレは至近からライフルを放つ。ハイネはその攻撃をアンチビームシールドで防ぎ、パルマフィオキーナで砲撃を放つ。データ上では知っていても、実際に近接武装として使われていたパルマフィオキーナを射撃武装として使うという不意打ちにマーレは咄嗟に躱せず、ビームシールドで弾いた。
『貰ったァ!』
防がれることを事前に予測していたハイネは左腕のワイヤーを射出してRFゲルググを捕らえる。そのまま引っ張り右腕に握っていたアロンダイトを振り下ろしてRFゲルググを断ち切ろうとした。
「グッ、そう簡単にやれるとでもッ!」
機体を傾けることで何とか回避するマーレ。しかし、先程から驚愕するような動きばかりで
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