第二章
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「ああ、そこに担ぎ込まれたってさ」
「わかったよ。じゃあ行って来る」
「ああ、気を着けてね」
「気を着けてなんかいられっかよ」
その時俺の言葉にはもう涙が混じっていた。外に出るともう雨が降っていた。
「チッ」
俺はそれを身体に浴びて舌打ちした。上を見ると顔にかかってきた。
ヘルメットはもうびしょ濡れだった。逆さにしてたせいでもう被れたものじゃなくなっていた。
「こんなのいらねえよ」
俺はこう言ってヘルメットを放り出した。そしてバイクに飛び乗った。雨の中全速力で飛ばした。
手間隙かけて整えたリーゼントが雨でボロボロになった。その時の俺の心みてえに。だけどそれでも構わなかった。その時はそんなことを言っている暇じゃなかった。
あっという間だった。気が付いたら病院の前にいた。そして適当に空いている場所を見つけてバイクを置いた。そして病院の中に入った。
「・・・・・・来たか」
入口にもう仲間の一人がいた。俺の姿を認めて声をかけてきた。
「ひでえ姿だな」
雨に濡れ髪も乱れた俺の姿を見てこう声をかけてきた。
「この大雨の中を来たのかよ」
「そっちもな。あいつのことを聞いて来たんだろ?」
「ああ」
仲間は力のない声で返事を返してきた。
「御前も行くかい?」
「その為に来たんだよ、何処だ」
「三階の一番奥の部屋だ」
教えてくれた。
「すぐ行きな。他の奴はそこにいる」
「ああ、わかった」
俺は髪も何も整えることもなく階段を駆け上がった。そしてそのまま言われた部屋に向かった。この時俺は気付いていなかった。俺の顔も髪もただ雨だけで濡れてるんじゃないってことに。
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