TURN121 カメルーンとケニアその十一
[8]前話 [2]次話
「仕方ないな、本当に」
「またワイン飲んでるのか」
「イタリンにも枢軸軍が来るかも知れないってのにな」
「この連中は相変わらずだな」
「遊んでばかりだな」
こう言ってもだ、彼等を注意しようとはしない。
それでだ、彼等をよそに自分達で防衛ラインを建築していた。とはいってもエイリス軍は次々とマダガスカルに向かっていた。
「俺達はイタリンから撤退か」
「ああ、全軍マダガスカルに集結だ」
「あそこで最後の決戦だ」
「アフリカでのな」
そこで何としても守り抜くというのだ。
「ここはドクツ軍か」
「あいつ等が戦うか」
「それで防衛ラインも敷いてるんだな」
「そうしているか」
こう話してそしてだった。
彼等はマダガスカルに向かう、イタリンから去っていく。
北アフリカは陥落しそこから向かうことは出来ない、それでシチリアからマダガスカルに向かっているのだ。
シチリアを通過し次々とマダガスカルに入る、だがそこは。
イタリンとは違う、緊迫した空気があった。
北アフリカからもケニアからも将兵が来ていた、敗残兵達の目は血走っている。
そして彼等はだ、覚悟をしている顔で言うのだった。
「絶対にな、ここはな」
「守りきるぞ」
「ここまで取られたら終わりだ」
「エイリスは植民地を全部失うことになる」
「ここで踏ん張ってな」
「反撃に転じないとな」
「ああ、ここで絶対に勝つからな」
イギリス兄妹もいる、イギリスが集結している将兵達に言う。
「何があってもな」
「はい、勝ちましょう」
「絶対に」
「モンゴメリー提督の意志は無駄にはしません」
イギリス妹も言ってきた、彼は北アフリカから撤退するエイリス軍の後詰になり枢軸軍の捕虜になったのだ。
「ですからいいですね」
「わかっています、提督のお心は無駄にしません」
「我等も」
将兵達も応える、イギリス妹の言葉に。
「このアンドロメダが最後の砦ですね」
「まさに」
「本国から最新鋭の艦艇も来てるからな」
イギリスがまた彼等に言う。
「勝ちに行くぞ」
「了解!」
エイリス軍の将兵は敬礼で応えた、エイリスは遂に最後の植民地の攻防というところまで追い詰められていた、アフリカでの戦いも終局を迎えようとしていた。
TURN121 完
2013・7・7
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ