暁 〜小説投稿サイト〜
碁神
子どもでいて欲しいと願うのは俺のエゴです。
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っと一息つく事ができた。
必然的に、意識を結城のことが占めていく。

俺の言葉が結城を確かに傷つけてしまった。 俺はそれを謝らなくてはならないが、あいにく明日から夏休み。 次に合うのは二学期だ。
せっかく新しい気分で臨む二学期に一学期の問題を引きずり込んだら迷惑になるだろう。
……そう考えると謝るタイミングは無さそうだなぁ。

コンコンッ

トイレのドアをノックされハッとする。
いつまでもトイレに篭っていたら迷惑になる。
……何か気分転換のつもりが余計暗い気持ちになったが仕方が無い。

手を洗って、外で待っていた人に頭を下げて、鬱々とした気分で席に戻った。
「おかえりなさーい」と迎えてくれる吉岡先生に「戻りました」と微笑みかけて、飲みかけのウーロン茶を手にとり一気に飲む。

って、あれ? 何か味が違うような――

頭がクラリとし、視界がぐにゃぐにゃと歪み意識が遠のく。
遠くで山口先生の「あっ、椎名先生、それ私のウーロンハイ――」という声が聞こえたような気がした。

立っているのか座っているのか、どっちが上なのか下なのかも分からなくなり、身体から力が抜ける。
一瞬、目の前がブラックアウトして――

――……ふと、気づいたら、『僕』は学校の教室にいた。
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