てっぺんとるチャンスだろ!
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の方の討伐を命じられているのです。命令遂行順位に基づきナツ様の命令は却下とし、私はラクサス・ドレアー氏の討伐を遂行致します」
淡々と告げるシュラン。
そして魔法陣を展開させる。
「大地の蛇」
茶色に似た色合いの蛇模様が素早く空を駆けるが、体を雷へと変えたラクサスの速さには追いつけない。
「っ!速・・・」
「オラァ!」
「くっ・・・!」
その速さにシュランが目を見開いた瞬間、ラクサスは既にシュランの後ろに回っている。
防御も何も無い背中に容赦なく蹴りを決められ、シュランは床を転がった。
(速い・・・でも、あの閃光には届かないし追いつけない。何より、あの方の速さは小細工などないのだから!)
かつて戦った海の閃光の事を思い出しながらシュランは体を起こす。
確かにラクサスも速いのだが、体を雷へと変える事が魔法の種に入るのなら、ティアの速さは別物だ。
あれは純粋なる自分の力。魔法に頼らずとも彼女は時に鉄の森のテロ事件の時にエルザがオシバナ駅に向かうまでに運転していた魔導四輪並みのスピードを出す事が可能なのである・・・本気になれば。
もちろん、日常生活においてそんな速さを必要とする事はまずないし、そんなにスピードを出さなくても追い付ける奴の相手ばかりをしているから彼女の本気の走りを知る者はいない、あのルーやアルカ、クロスやヴィーテルシアといったティアとよく行動する人達でさえも。
「ナツ様」
「あ?」
そういえばあの方はよくナツ様と行動していますね・・・と思いながら、ふとナツに目を向けたシュランが声を掛ける。
「後方注意です」
「何言って・・・おごっ!」
体勢を立て直そうとしていたナツの頭に右手を乗せ、ナツを飛び越えるようにエルザが跳び、そのまま地面に倒れ込む。
シュランが「だから言ったじゃないですか・・・」と呟いたのは余談だ。
(ミストガンの事はひとまず忘れなければ。今はラクサスだ)
言い聞かせるように思いながら、エルザは黒羽の鎧へと換装する。
空が斬れる音と共にエルザが剣を振り、ラクサスはそれを避けた。
「エルザ!」
がばっとナツが顔を上げる。
「あの空に浮いているものは何だ、ラクサス!」
「神鳴殿・・・聞いた事あるだろ?」
「まさか街に攻撃をするつもりか!?」
エルザの剣を抑えるかのようにラクサスが右手に雷を纏う。
「はははっ!新しいルールさ。俺も本当は心が痛むよ、ククク・・・」
「貴様!」
ラクサスの言葉にエルザは憤慨し、その怒りを露わにして蹴りを決め込む。
が、その足は軽々とラクサスの右手に捕まれ、防がれた。
「あと2分だ」
告げられた残り時間にエル
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