暁 〜小説投稿サイト〜
もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
十五夜 〜少女はその奇跡を忘れないだろう〜
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の男、”そもそも人間ではない”。
「あの娘の事もちと気になるし・・・媚を売るようではあるが、まぁ悪くはなるまい。なぁ?」
『・・・・・・なーお?』
「ふっ・・・心配するな!主人を護れるよう色々と組み込んでやろう!」
『・・・まーう』
そいつはあろうことか、中国神話の”カミサマ”に当る存在だったのだ。
これがこの世界に唯一の・・・正しい意味での”神様転生”の瞬間になるなどと、誰が想像できたであろうか。
= = =
これはきっと夢で、私は既に死んでるんでしょ?
本当はもうあの怪物に食べられて、今は死後の世界のどこかで見たかった夢を見ているんだ。
だからこれは夢であって―――と必死で自分に言い聞かせていながらも、体と言うのは正直なものである。気が付けば求めていたのだ。いつもそばにあった、あれを。
この指が彼女に触れた瞬間、希望は失望に変わるかもしれない。やはり失ったものは還って来ないのだと再び打ちひしがれ、情けなく涙を流すかもしれない。それでも人の心と言うのはどうしようもなく求めてしまうのだろう。触らなければ確認は出来ない。確認できなければ「ひょっとして」という感情を持ち続けられるかもしれない。
それを確認するのが怖くて、でもやっぱり気になる思いは止められず、指は目の前の女性の頭に触れた。
もふっ
間違いなく、7年間触り続けたそれだった。世界に二匹といない奇跡の触り心地。飼主であった自分が間違えるはずなど万に一つも無量大数に一つもありえない。でも、まさか?そうなの?理屈も何も分からないけど、だって彼女は猫だったもん。確信が持てなかった。だから、彼女に問うた。
「ぽんず、なの?」
「なーお」
「・・・・・・」
しまった。私、猫の言葉分かんない。
その沈黙の意味を速攻で悟ったのか、彼女の耳がピクンと動く。
「・・・私は猫であるが故、人の姿を取り人の言葉を使うのは甚だ不本意なのですが・・・主を護るためにはこの姿の方が都合がよいのです。後でまた猫の姿に戻りますが故、ご容赦を」
「なんかすっごい流暢に日本語喋った!?」
喋れるんなら何で一回猫の鳴き方したの!?しかもなんか喋り方が丁寧っつーか時代掛かってるっつーか!?
戸惑いレベルを10でMAXとするならば9、5に届いているであろう戸惑いと僅かに残ったツッコミスキルが炸裂してしまった。しかしそんな私の事情はどうやら彼女(・・・ぽんずって呼んでいいの?)には関係ないらしく、私の両足を抱える手にやさしく力が籠る。
「とにかく、しっかり捕まっていてください。一度は守り損ね、そのお美しいお顔を地に汚させる不覚を取りましたが今度こそは必ずや・・・」
「っていうかぽんずそんなキャ
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