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久遠の神話
第七十二話 愛の女神の帯その十三
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のな」
「そうだ、よく見ておけ」 
 まさにそれをだというのだ。
「ハッピーエンドとあらたなはじまりをな」
「言うねえ、けれどな」
「けれどか」
「俺そういうの嫌いじゃないからな」
 広瀬は今自分の顔を見ていないことはわかっている、だが笑顔でこう彼に対して言ったのだ。
「ハッピーエンドもあらたなはじまりもな」
「だからか」
「待ってるぜ、ここでな」
「では喜ばせてやる」
 勝って、そうしてだというのだ。
「すぐにな」
「ではです」
 聡美があらためて言った。
「今からです」
「入る」
 広瀬は右手に己の剣を出してそのうえで森の中に足を踏み入れた、そのうえで彼の最後の闘いをはじめるのだった。


第七十二話   完


                         2013・6・20
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