ミストガン
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睨み合うのは2人の最強候補。
1人はこのバトル・オブ・フェアリーテイル首謀者ラクサス。
もう1人は謎多き存在であるミストガン。
先に行動を起こしたのはミストガンだった。
背負っていた4本の杖と手に持っていた1本の杖、計5本の杖を扇状に地面に立てる。
「摩天楼」
そう呟いた、瞬間。
「!」
ラクサスの足元から光の柱が何本も上がる。
床がうねり、波打つ。
「何!?」
大きく打ち上げられた太い光の柱はいとも簡単に大聖堂を破壊する。
「バカな!教会を・・・」
光に飲まれるようにラクサスが上空へと昇っていく。
「うおお!」
空に薄い割れ目が現れる。
その割れ目は徐々に大きくなり、そこから巨大な指が覗いた。
「!」
バチン、バチンと音を立て、ラクサスをベルトのようなものが拘束する。
割れ目が開き、巨大な眼光が見える。
「何だ、この魔法は!?」
割れ目から現れたのは巨大な怪物。
腕をラクサスに向かって伸ばし、伸ばしていない方の手で割れ目を広げようとしている。
「うおおおおおおおっ!」
ラクサスが叫んだ――――――――――
――――――――刹那、世界が割れる。
「はははははははっ!くだらねぇなァ!こんな『幻覚』で俺をどうにか出来るとでも思ったか!?ミストガン!」
そう。
先ほどまでのものは全てミストガンの魔法による幻覚だったのだ。
「さすがだな。だが気づくのが一瞬遅かった」
ミストガンが静かにそう言った瞬間、扇状に並べられていたはずの5本の杖のうち4本がラクサスを四角く囲むように現れる。
「お前は既に私の術の中」
魔法陣が展開する。
東洋を思わせる模様の魔法陣が5つ、ラクサスの上に現れた。
「眠れ!五重魔法陣・御神楽!」
が、こんな状況でもラクサスは全く慌てず、笑みさえ浮かべている。
「気づいてねぇのはどっちだ?」
「っ!ミストガン足元!」
ラクサスの言葉にいち早く気付いたメープルが叫ぶが時既に遅し。
ミストガンの足元が光る。
「ぐぉあああっ!」
「うおおお!」
次の瞬間、ラクサスは魔法陣から放たれる攻撃を、ミストガンは足元からの雷を喰らった。
煙が晴れ、2人の姿が露わになる。
最強候補の名は伊達じゃない。2人に目立ったダメージはなかった。
「ミストガン・・・」
メープルが不安そうに呟く。
空中に打ち上げられたミストガンは印を切り、ラクサスの足元の地面を変形させる。
が、ラクサスはそれを予想していたかのように、自分の体を雷へと変え抜けた。
「抜けた!?」
驚愕の声
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