ミストガン
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
を上げるミストガンの背後に、雷が迫る。
ラクサスは雷のまま壁を昇り、柱を昇った。
「はァ!」
そして空中にいるミストガンに雷を放つ。
―――しかし、ミストガンは体を霞へと変えてそれを回避していた。
「チッ、やるじゃねーか」
ラクサスが呟いた、瞬間。
「「ラクサス!」」
「ラクサス様!」
3つの声が響いた。
桜色と緋色、ローズピンクが揺れる。
「「!」」
その姿を確認したミストガンとメープルは目を見開く。
「エルザ!シュラン!」
「ナツ!出られたのか」
「勢揃いですね」
ナツとエルザ、シュランが顔を合わせる。
そんな中、ミストガンは顔を隠し、メープルは顔を歪めていた。
「くっ」
「どうしよう・・・」
3人は前に目を向ける。
そこには見慣れない覆面男に1度会っただけの治癒魔導士見習いの姿が。
「メープル?つか、誰だアイツ・・・」
「お2人とも何方が存じ上げないのですが・・・」
「ミストガンか・・・?」
ギルドに顔を出す際は眠りの魔法をかけている為、ミストガンの姿をナツ達は知らない。
初めて見るミストガンの姿に首を傾げる3人。
「スキあり!」
すると、それを好機と見たラクサスが勢いよく雷を放つ。
当たる位置は、ミストガンの覆面で隠された顔。
「ダメぇっ!」
慌ててメープルが叫ぶ。
突然の攻撃を成すすべなく喰らったミストガンの顔が、露わになった。
「え?」
「どういう事、です・・・?」
「・・・!」
揺れるのはウェットな髪質の青い髪。
強い意志が宿ったつり目。
顔の右側には、上下非対称の赤い紋章。
その姿を見た瞬間、3人は目を見開いて驚愕した。
―――――――その顔には、見覚えがあった。
ジェラール・フェルナンデス。
楽園の塔の支配者であり、エルザのかつての仲間であり、亡霊にとり憑かれた男。
ナツとティアによって倒されたはずのジェラールと同じ顔が、そこにはあった。
「ジェラール・・・」
エルザが呆然と呟く。
「お前・・・」
「ジェラールって・・・あの有名な大悪党では?評議院さえも破壊したという・・・」
「生きて・・・」
ナツも呟き、シュランは不思議そうな表情でミストガンを見つめる。
彼女は楽園の塔事件に関わっていないものの、歴史に名を残すであろう程に大きいあの事件については当然知っていた。
まさかジェラールが生きているとは思わなかったエ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ