暁 〜小説投稿サイト〜
もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
十五夜 〜少年は真実を見るだろう〜
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
欲しい」という願望を実行するかのように。
だが、所詮ぬいぐるみはぬいぐるみだった。

『お前!なんでそんな追い詰めるようなことを―――』
「こら。話の腰を折るんじゃないよ」

ぺたり、と彼がぬいぐるみにお札を張ったと同時に、マロミは「むきゅう・・・」と言い残して唯のぬいぐるみに戻ってしまった。そこで初めて、部屋に漂った古紙の臭いの正体が、そのお札であることに気付く。

マロミはいなくなった。父も来ない。もう邪魔する存在はいなかった。
逃げる事は出来ない。とっさに耳を塞ぐが、たかが手で塞いだ程度では空気の振動は簡単に鼓膜に届いてしまう。無駄な抵抗だった。

「つまり、『君のお父さんは本当のお父さんではなく、自分はお父さんの娘ではないんじゃないか』という事を、君は受け入れられなかったんだろう?―――陽色小学校5年1組、出席番号14番。


               (さぎ)月子(つきこ)ちゃん 」



ぱりん、と頭の中で何かが割れる音がした。





 = = =



※この先には月子ちゃんの登場するアニメに関する重大なネタバレを含んでいますよー!!
いいか?注意したからな?もし今アニメ見てる途中とかいう奴は見終わってから読みに来いよ!?
・・・忠告したんだからな?


見事に気付かなかったなぁ。ホント、クルト君には今度なにかお礼しなけりゃならんね。
とりあえずサイコドライバーの力で彼女の心の周囲を雁字搦めにしていた思念体を締め上げてやった。
魂は肉体と同調するから、魂が締め付けられれば彼女の身体も動かなくなる。さらに言えば力を大量消費している疲労もあって、彼女の身体には相当な負荷がかかっていたはずだ。これで声も出ないほど苦しいという状況ではなくなった。

前は黒幕を”悪霊の王”ミニマム版とか言ってたような気がするが、こりゃどちらかと言うと”時を食らう者”の方が近かったんだろうか?そう思いながらも俺は彼女―――月子を黙って見つめた。

さて、状況を分かりやすくするために例を挙げよう。


織斑一夏という少年がいる。彼は中学3年の時に、最近開発された次世代マルチフォームスーツであるISというものを起動させ、そこから彼の周囲の環境が一変することになる。しかし、変化が起こるのは未来の事であり、今ではない。また、ISはあってもISを巡る環境は本来の彼の世界と異なる為、一変した後の彼の人生は不確定である。

涼宮ハルヒという少女がいる。彼女は中学1年生の時には『神』とでも言うべき領域に達した存在となっていた。しかしそこに至るにはある”きっかけ”が必要であり、その”きっかけ”がこの世界には欠如している。よって彼女は未来に『神』へならないかもしれない。

兵藤一誠という少年
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ