暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第35話 肩の力を抜こう。ぬこぬこ?
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長に案内された場所は、魚の加工場の裏でした。そこには木箱と樽が、いくつか積んであります。一番上の木箱から、魚の尾がはみ出していました。木箱の中身を確認すると……。
おお、
鰹
(
カツオ
)
です。たたきやカルパッチョにすると美味しそうですね。でも今は旬じゃないかな。こっちは……少なくともマギ知識に無い魚ですね。これは怖くて買えないかな。おっ……あっちには4サント位の小海老もあります。油でカラッと揚げて、塩を振ったら美味しそうです。こっちは、
鱈
(
タラ
)
か……久しぶりにムニエルを食べたいな。
鰤
(
ブリ
)
もありますね。刺身に塩焼き……照り焼きは材料的に無理かな。
木箱の方は、ちゃんと締めて血抜きした魚が収められている様です。樽の方は……生きた魚ですね。このまま樽ごと輸送するのでしょうか? ……末端価格が、馬鹿みたいに高そうです。
魚の加工場を見ると、作業員が魚を開いていました。干物でも作るのかな? ……樽の方は良いとして、木箱の方は全部干物にするのでしょうか? 鰹等の大型の魚は、干物に向かないと思うのですが。
「木箱の魚は如何するのだ?」
私は隣に居る村長に聞きました。
「一応このまま出荷されます。生のままだと腐るので、出回るのはこの村とオースヘムの町位ですね」
締めて血抜き済みの魚なら、《固定化》で保存が効きます。まあ、そんな事位でメイジを雇うと、魚の値段が数百倍に跳ね上がります。しかし、私が買うとなると話が別です。……と言うか、ティアさん落ち着いてください。ちゃんと買ってあげるから。
「ならば、木箱の方の魚を買おう」
「えっ!! 樽の方の魚では無いのですか?」
……ん? ああ、なるほど。貴族が喜ぶのは、生きた新鮮な魚と言う訳ですね。そう思うのも無理ありません。
「《固定化》を使えば、木箱の方の魚で十分だ。樽の方だと荷物になるからな」
「そうですか」
取りあえず買うのは、小海老と鱈それに鰤ですね。鰹は旬じゃないしな……。待てよ。鰹で、鰹節作れないかな。必要な物は確か、鍋・スモーク缶・燻製用チップ・砂糖・青カビ……は流石に無理か。でも、やって出来ない事は無いです。そうなると昆布も欲しいですね。昆布の存在は以前確認したので、後でアンリに調達を依頼するだけです。
「では、すぐに準備させます。領主さまのご子息が、こちらの木箱の魚全てお買い上げだ」
あれ? いつの間にか、木箱の魚を全部買う事になってる? まあ、良いか。鰹が7尾・小海老40尾余・鱈が3尾・鰤が4尾・謎の魚5尾……食べ切れない分は、家に送り付ければ良いか。どうせ《固定化》かけるし悪くなる事は無いでしょう。
魚の料金は、いきなり来たお詫びも含め色を付けて払っておきました。村長は遠慮しましたが、そこは“貴
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