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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第35話 肩の力を抜こう。ぬこぬこ?
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ですが、韻竜が居ると言う噂だけで竜が乱獲されましたし」

「竜が乱獲!?」

 ちなみに、この話はただの噂です。尤も本当に聞こえるのが、アカデミークオリティなのです。幻獣の最上位と言われる竜を引き合いに出せば、早々無謀な事はしないでしょう。黒猫は頭を低くし、ガタガタと震えだしました。

 あれ? そう言えば、まだ黒猫の名前を聞いていません。黒猫は「吾等が……」やら「い……竜が……」とブツブツと言っていましたが、この話題は終了です。

「バレなければ大丈夫です」

「そうじゃな」

 黒猫は私の言葉で、少し落ち着いた様です。

「話は変わりますが、私の名前はギルバート・アストレア・ド・ドリュアスです。黒猫さんの名前は何ですか?」

「…………」

 そこで沈黙が返って来るとは思いませんでした。しかも、何やら重苦しい何かが……。名前聞くのが地雷と言うのは、あんまりだと思うのは私だけでしょうか?

 暫く何も言えずにいると、ようやく黒猫が口を開きました。

「……名など無い」

「……え?」

「名など無いと言ったのじゃ!! (われ)が生きた悠久の時の中で、吾の名を呼ぶ物など存在せぬ!!」

「そう です か」

 黒猫が下を向いて黙ってしまったので、再び重苦しい沈黙がこの場を支配します。……まあ、こう言う時に言う言葉は、昔から決まっていますね。

「なら、今決めてしまいましょう」

 もしこれが更なる地雷だったら、もう私は立ち直れません。

 ……少しだけ待つと、黒猫は僅かに頷きました。私は内心の胸をなでおろします。

 黒猫は顔を上げ、私の目を真直ぐ見つめて来ました。私も黒猫の目を真直ぐ見つめ返し、その名前を模索します。通常猫は“見る=警戒する=敵意あり”と、繋がります。(注 マギ見解)しかしこの黒猫は、只管に真直ぐに私と視線を交わしました。そこから出てきた答えは、当然のごとく“猫らしくない”でした。その所為で真っ先に浮かんできた猫っぽい名前が、私の中で全て却下されます。おかげ様で、良い名前が全く浮かびません。

 私がうんうん唸り始めると、黒猫は目を細めました。無言のプレッシャーが……。

「そうですね。……クロと言うのは如何でしょう?」

「黒猫じゃからクロか? ……安直じゃの」

 様子から察するに、お気に召さなかった様です。

「そもそも、まだ契約してなかろう。吾の事を把握もしておらぬのに、名前など決められるはずもなかろう」

「それは“さっさとコントラクト・サーヴァントしろ”と、言う事でしょうか?」

「それが目的で、(われ)を呼び出したのじゃろう」

 黒猫の言葉に、私は何も言い返す事が出来ませんでした。

 言い訳にしかなりませ
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