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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第十六話 裏切りと本質
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ら十メートルまで浮き上がりそこで爆発し、大量の金属片を飛ばす。その殺傷力の高さは保障つきだった。
「本日は瓦礫と共に鉄の雨が降ることでしょう、ってね」
「クッ―――」
Sマインがアルフレートに襲い掛かる。煙から出てきたアルフレートは傷だらけになっていた。普段なら防ぐなり避けるなり出来たであろう攻撃。しかし、アルフレートは疲弊していた。トバルカインによって受けたダメージ、ヴィルヘルムによる吸精。これまで表立って出してはいなかったがとうとう限界まで到達していた。
「……ガァ……ツゥッ…」
「こいつで終わり…バイバイ」
止めを刺そうと銃を構えるティトゥス。しかし、突然影が蠢きだす。
「痛ってえなァ、畜生がッ!!」
留まることが無い影が触手のように動き全方位に影が向けられる。ティトゥスにも当然それらは向かってくる。
「新技?へぇ、そんな技あったの?」
全身を影に包まれるアルフレート。それは余りにも不自然な動きを見せながらティトゥスに狙いを定め攻撃を仕掛ける。
「これはッ…ちょっとばっかし危ないかなッ!」
そして首を掻っ切ろうとしたとき銃声と共に鎖がアルフレートに向かってきた。
「よォ、ぎりぎりセーフってところか?」
「まさか、全然余裕さ。もう少し時間掛けてくれてもよかったんだけどね」
銃弾と鎖を放ったのは司狼。右肩に玲愛を担いでおり、左手に構えたデザートイーグルでアルフレートであろう影に当てていた。
「それで、ありゃなんだよ?」
「知ってたら対処できてたよ。って言うかどう考えてもまともじゃないでしょ、あれ」
「確かに、でもまあ先輩は救出できたし、逃げたほうがいいってことかね」
事実、先ほどから狙いの定まっていない影が闇雲に動いているだけで二人は会話をする余裕すらあった。
「そうするべきだろうね。これ以上ここにいてもしんだいだけだろうし」
そう言って二人は地下通路に向かうべきだと判断するが当然それを見逃すアルフレート?ではなかった。
「逃がすかよ、お前ら全員ここで死ぬという運命(必然)にしてやる。
俺
(
・
)
に殺されろ」
アレは果たしてアルフレートなのか、答えは否。あれはアルフレートという偽名を被っていた何かだ。傷つき消耗したからこそ漏れ出した本質。司狼もティトゥスもその殺気を受け今までの比にならないほど危険だと感じていた。
右腕を突き出し二人を諸共殺そうと構えたその時、
「はいはいストップ、そこまでよ。元に戻りなさいよ。私は寝覚めに彼《・》のそんな姿見たくないのよ」
突然かけられた女性のものと思われる声。アルフレートはそれを聞くと同時にその殺気を諌め周りを見渡す。すると教会の一角に丁度、血塗れで死に掛けていたルサルカが
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