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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第十六話 裏切りと本質
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「だったらこれでどうかな?結構効くんじゃない」

そう言って連続で銃弾を放つ。しかし、手に持っている銃の種類は拳銃のはずなのに放たれた弾丸は散弾だった。アルフレートも驚いたように目を見開くがそんな暇は無いとばかりに顔、腹、脚、そして男性の急所を狙って撃ち吹き飛ばした。そして、そのまま追撃を仕掛ける。吹き飛ばされ倒れたであろう位置に銃弾を浴びせ続けた。しかし、

「反撃してもいいんだよな?」

「やってみなよ―――」

斬戟によってティトゥスは吹き飛ばされる。咄嗟に銃を斬線に置いたため斬られることは防げたものの銃は拉げており全く使い物になりそうに無かった。

「あ〜らら、ぶっ壊れちゃったよ。ていうか容赦ないねぇ。何かイラつく事でもあったのかい?」

「君そのものだよ、全く……正直君と会話してるだけで力が抜けてくるって言うか、しんだくなってくるよ」

「随分と辛辣だねぇ」

言葉では余裕を見せるも斬戟によるダメージは確かに体に残っていた。拳銃が使い物にならなくなっただけではなく、受けた衝撃によって体がふらついている。

「さて、君は正直失敗作だったかな?これで終わりにするとしよう」

時間を掛けさせられたせいで苛立っていたのか足で腹を踏み抜く。ティトゥスは咳き込んで苦しそうにするが特に興味を示すこともなさそうに首筋に影を当てる。それを確認してすぐさま『物質生成』によって新たな銃を作り出す。今度は二丁拳銃で応戦とばかりに連射する。唯、彼は右手に持っていた銃で放つ弾丸は殆ど外していた。命中した弾丸も動じることなく防がれる。

「上を見てみなよ」

その言葉を聞きアルフレートは振り返って天井を見ると同時に元は天井であっただろう瓦礫が落ちてきた。

「チッ―――!?」

右手で外していた弾丸は全て正確に天井を崩すように狙っていたものだった。聖遺物の加護を受けた弾丸はその威力を高めており、天井の一部を崩していたのだ。
アルフレートは咄嗟に避けたものの床にぶつかった瓦礫が土煙を上げており見失う。

「ほら、捕まえたよ」

「違うな、捕まえたのはこちらだ」

ティトゥスは後ろに回りこんで零距離で撃とうとしていた。しかし、それを読んでいたアルフレートは自分の後ろの影を針鼠のように斬戟を放つ。

「おっと、危ないッ!」

バックステップで直撃を避けるティトゥス。しかし、それで終わることを良しとせずアルフレートの足元に爆弾を設置する。
『Sマイン』、ドイツが作り上げた対人地雷の中でも凶悪な爆弾。本来の地雷ならば地面から上に爆発するため大概は死亡率よりもその後の生活に負担をかけるようなものが多い。そんな中、致死率が当時最も高かった地雷とも言われている地雷、それが『Sマイン』だった。感知した瞬間五メートルか
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