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鉄槌と清風
47部分:46:1on1 2on2
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、右手のリボルバーナックルで殴りかかるスバル。
 それをあえて一歩踏み込み、低い姿勢で『捌き』懐へ入りこみ、腕を取ろうとする、が…スバルは一足早く、バックステップで後退。

 「反応も悪くないな、全力できて良いぞ」

 「はい、なら…ウィングロード!」

 右拳…リボルバーナックル…で地面を叩く、ベルカ式魔法陣から延びる青い道が縦横無尽に広がって良彦を取り囲む、その道を疾走し、時に拳を、足を振り下ろすスバル。
 が、それぞれを『弾き』でそらし、『捌き』で避ける…時間と共にスバルには焦りが生まれ、大振りになる攻撃。

 「はぁ、それなら…」

 強い攻撃を良彦が『弾く』、一瞬生まれる隙…あえて良彦が作っているのだが…に、左拳に作った魔力塊を突き出してくる。

 「ディバイーン…」

 「甘い…其処は俺の距離だ」

 押し付けた魔力塊から、一気に魔力が削られていく、それに驚いた瞬間

 「で、驚いてる暇は無い、っと」

 伸ばしていた左手を掴まれ、くいッと軽く引かれる、それに抵抗しようと身体を起こせば…その瞬間足が払われ後ろへと身体が投げ出される。
 受身を取ろうと腕を伸ばし、地面につけ、良彦を確認しようとした所で、喉に小さな掌が押し当てられ、動きを抑えられる。

 「そこまでだ、試合終了」

 「良彦三尉の勝ち、だね」

 言葉と共に、引かれる掌、疲れた様子も見せず良彦はスバルを引き起こす。

 「動きの早さ、攻撃の重さ、反応どれも問題ないんだが、動きと攻撃が真っ直ぐ過ぎる、虚実混ぜないと正面からの戦いじゃ辛いぞ」

 「はぁ…あの、今の最後一体?」

 「俺の希少技能の効果かな、後でちゃんと説明してやる…次エリオ、こい」

 「は、はい、よろしくお願いします、良彦さん」

 スバルは不思議そうな顔をしながらなのは達の方へ歩いていき、エリオがストラーダを構える。

 「いつでも、良いぞ」

 「はい、いくよ、ストラーダ!」

 『了解』

 ストラーダの噴射口から勢い良く噴射炎を上げて、エリオが突撃、身体を捻りながら一閃を放つ。
 距離とストラーダの長さ、エリオの腕の長さを見て、一歩後退し、先端を避ける。

 振りぬいたストラーダをそのまま遠心力でまわし、エリオが追撃、先ほどよりも鋭さが増している。
 其処へ、踏み込みながらストラーダを上へ『弾く』、ストラーダに身体を持っていかれるエリオの腕を掴み、身体を捻りながら懐に潜り込んで、足を跳ね上げれば…一本背負いだ。

 地面に叩きつけられるエリオ、一瞬動きが止まった所で、首の横に良彦の足が、ダンッと震脚。

 「そこまで、ストップだ」

 「これも良彦三尉の勝ち、ね」

 「大丈夫か、エリオ?」

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