暁 〜小説投稿サイト〜
転生者達による神世界開拓記
真・恋姫
第十七話
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のか……やっぱり家族が恋しいのかな?



 「月には家族がいるんだ」

 「ほう」

 「……笑ったりしないのか?」

 「今更そんな事で驚いたりせぬ」



 ちょっと馬鹿にされた気がした。能力の恩恵だが色々と無茶してるからなー。



 「……やはり家族が恋しいのかの?」

 「……あんまそういうのはないな。姉弟で仲は良かったけど、束縛されるのは嫌だからな」

 「束縛?」

 「老害ってのは何時の時代にも、何処の場所にもいるって事さ」



 ネロはそう言われて納得した顔をしていた。皇帝ってのもいいものじゃない。上に立つ者には立つ者なりの苦労や悩みがあるもんだ。



 「……っくしゅん!」

 「お、風か?」

 「いや、そうではないんだが……少し肌寒いかもしれぬな」

 「じゃあ中に戻るか」



 二人一緒に宿の中に戻る。すると中にはアイシアがキョロキョロ首を回していた。



 「アイシア?」

 「あ、お兄さん探しましたよ」

 「どうしたんだ?」

 「お兄さんが拾った女の子が起きたの!」



 マジか。ちょっと間が悪いかなーなんて思ったり。



 「行くぞ永巡。余はあの幼子が心配だ」

 「ああそうだな」

 「こっちだよ」



 先導しているアイシアについて行くネロと俺なのであった。

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