真・恋姫
第十七話
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劉備、いや桃香が旅の一行に加わって数日が経った。何故劉備が桃香なのかというと、
「お師匠様に真名を教えない訳にはいきません。桃香と呼んでください!」
との事だ。真名とは劉備曰く、親愛度の高い相手にしか教えないらしい。それよりもお師匠様ねぇ……ご主人様よりマシか?
「お師匠様〜……」
「腑抜けるなよ。もう一回素振り100回だ」
「ふにゅ〜……」
宝剣・靖王伝家を振り回す桃香。彼女の身の丈に合わないので振り回されてるという表現の方が正しいのかもしれない。
「……桃香にあの剣を使い熟せるとは思えないのう」
「比較的軽いのが幸いだ。構えなどは今後実戦で試せばいい」
「頑張れー桃香お姉ちゃーん!」
「桃香さん頑張ってー!」
身の丈以上ある棒を軽々振り回すチビッ子二人(種族が違うので当然だが)に応援されて苦笑する。
「ところでここはどこなのだ?」
「さあ?」
「永巡……」
「冗談だよ。この地図を見てみろ」
「む、これは……?」
「居場所お知らせ世界地図だ。俺の魔法と能力で作ったもの……早速反応したぞ」
居場所お知らせ世界地図は広げた地図にある赤い矢印が今いる場所を指差す。拡大、縮小も出来る大変便利なものなのだ!
「桃香の村を出た時はここら辺だったから……少々南下しているな」
「不味いのか?」
「まあな。目的地と逆方向だ」
俺達は桃香の親友『公孫賛』の元へ向かう予定だった。しかし、俺達は流浪の身である。漠然とした目的地に向かうのは苦手だったみたいで真逆を行っていたのだ。
「どうするのだ?」
「近くの村で休んでから方向転換しよう。」
「ふむ。偶には他人の家に宿泊も乙なものよ」
「……期待している所悪いがこの国に風呂はねえぞ」
「何と!?」
今まではドラム缶風呂で我慢していた分、足を延ばしたいとか思ってたんだろうな。
「寧ろドラム缶風呂があるだけましだろ」
「む……しかしだな……」
「日本に着いたらデカイ風呂作ってやるから」
「……分かったのじゃ」
我が儘は言うが聞き訳がいいので結構楽だ。その分後で何やらされるか不安だが。
「お師匠様〜終わりました〜」
「よっし、そろそろ出発するぞ」
「お〜」
「おー」
「台詞だけじゃとどっちがどっちか分からぬな」
因みに〜がサクラでーがアリシアな。多分役に立つ……かも知れない。
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