白き蓮は折れず
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虎の子である強弩部隊。その威力は凄まじく、再度公孫賛の軍は被害を拡大される。
これを機とした張コウは混乱に乗じて公孫賛を捕えようと動いたが死を覚悟した兵によって妨害され、趙雲が殿を務める様子を見て急ぎの追撃をそこそこに諦め、本隊と共にゆっくりとその後を追っていった。
辛くも公孫賛は逃げ切る事に成功した。
彼女は未だ折れず、一縷の望みに賭けて次の戦の準備に物資を補完してある城へと向かうのだった。
†
「……予定通り逃げられたか。公孫賛を舐めてるわけじゃねぇよ。確実に殺したいだけだ。兵数を減らすのに攻城戦じゃ時間が掛かりすぎる。救援の希望を無くして、決死の覚悟で特攻しやすくしてやったんだ。クカカ、絶望した後にくだらねぇ誇りに引きずられて死んじまいな」
その男は一人嗤う。
夜空に輝く三日月の下、同じように口を引き裂きながら嗤う。
郭図は城壁の上から、暗い地平を見ている。
その先には、幾多の赤く燃える松明に照らされた白い牙門旗が翻っていた。
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