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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第六八幕 「初めての師匠は意外と初心でした」
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のか、話が終わった頃には癒子は普段の喋り方に戻っていた。最初からそうしてればよかったのに、とも思ったが形から入りたかったのかもしれない。しかし、単純にISの技術を教えるのならば他にも適任がいる。肉体も然りだ。人にものを教えられるほど卓越した実力を持っていないユウにとって、弟子というのは現実味が湧かなかった。
「僕なんてまだまだ未熟者だし、強くなりたいんならそれこそ箒ちゃんやセシリアさんに頼めばいいんじゃないかな?シャルや兄さんもきっと相談に乗れば・・・」
「そういう問題じゃないんだってば。いい、師匠?女の子にとって“初めて”って言うのは大切なの。例えばセシリアさんだってもしも最初の勝負で師匠に負けてたら今の師匠との関係は変わってたかもしれない。そのまま恋仲なんてこともひょっとしたらあったかもしれない。“初めて”はその人にとってはなによりも大きな割合を占める“きっかけ”なの」
「・・・やっぱりわからないよ。RPGで性能が悪くてもお気に入りの剣をずっと持ち続けてるようなもの?」
「また合ってるような違うような例えを・・・」
そう言う事ならば少しわかるような気がする。ユウも「テイル・オブ・グレイセフ」というアクションRPGで中盤に手に入れた武器をデザインが気に入っているからとラストまで持っていた経験がある。あの剣は未だにユウの中では運命の出会いに近い感情を抱いたものだ。
しかしその例えは彼女からしたら些か情趣に欠ける例えだったようで不満そうな顔をされた。そこでふと気づく。
―――距離近くない?
先ほどまで彼女の正気を取り戻させるために試行錯誤をしていたから意識していなかったが、2人の距離はもう少しで肩が触れそうな近さだ。女性にあまり免疫がないユウとしてはこの距離は結構近い。あまり女の子が近くにいると恥ずかしくて萎縮してしまうため少し距離を開けた。
・・・開けた分の距離をすぐさま詰められた。同級生の女の子に積極的に近寄られると流石に変な勘違いをしてしまいそうになる。何せ癒子も容姿は十分美少女と言える部類に入るのだ。鈍感超人の一夏とは違ってユウはそこまで女の子に近寄られて動揺を微塵も見せないでいられない。・・・本人も気付いていない事だが、少々遅れてきた思春期である。
自分でも良く分からない緊張に戸惑いつつ再び距離を開け、すぐさま詰められる。
「逃げないでよ師匠〜」
「逃げてないよ。その、あんまり近づかれると何か嫌じゃん、ね?」
「弟子になればもっと近づくことになるんだから慣れてよね!」
「癒子ちゃんの中では僕が師匠になるのが決定事項なのかな!?」
じりじりと後ろに下がった分だけ距離を詰められ、いつの間には後ろには壁が立ちはだかっていた。気が付けば何故か自分が自称弟子に追い詰められている謎の状況。
実際の所、癒
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