第十三話「兆候 ~sign~」
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「お前、鈴なのか?うわー!一年ぶりじゃねえか!!」
教室の入り口で、格好をつけるように腕を組んで胸を張る少女に一夏は懐かしむように声をかける。
「そうアr…、そうよ!私が来たからには、簡単に優勝できると思わないことネ!」
「お前、気を張らなくてもいいんだぞ」
「うっさいアル!誰のせいでこうなったアルネ!って、しまったネ!?」
「まさか、鈴さんって…」
「エセ中国人みたいな日本語だね〜」
「グハァッ!!」
清香と本音の指摘に、鈴は胸に何かが刺さったかのように押さえながら悶える。
「すべては、こいつのせいアル!いや、こいつの所属するDEMインダストリーって奴のせいアル!」
親の仇でも見るような目で睨みながら、一夏を指差す鈴。
「まあ!あなたもですの!?」
話を聞き付けたのか、セシリアも会話に参加してくる。
「む?お前、誰アルヨ?」
「私はセシリア・オルコット。イギリスの代表候補生候補ですわ。お見知り置きを」
「よろしくアル」
(見た目とは裏腹な鍛えられた骨格。そして、しなやかな足運び。これは……)
(染み込んだ硝煙の匂い。いつでも抜ける自然な立ち振舞い。こいつは……)
((できる{ネ}!!))
「ねえ、いっちー」
「何だ、本音?」
「気のせいか、リバイアサンと龍が見えてるんだけど」
「HAHAHA!ソンナコトナイヨー」
ちなみに、セシリアと鈴はその後、千冬の気配を感じ取るまで互いの手を潰さんばかりの握力で握っていたのだった。
そして、数日後。クラス対抗戦当日。
「もう、帰っていいアルカ?」
「ふざけるな!!」
かつて、クラス代表決定戦が行われたアリーナにてISをまとった鈴と千夏がいた。
ちなみにあの後、鈴とセシリアは放課後になってから道場で死合(誤字にあらず)をおこなった結果、道場が二人の放つ衝撃波等で半壊したため、出入り禁止となってしまった。
見学者は、一夏や簪、折紙の三人が衝撃を逸らしていたため無事だったが、『銃は鈍器、銃は鈍器』『素手コワイ、素手コワイ』とトラウマができた生徒達が続出した。
一部、『ガン・カタ、やべえ!!』『弾丸掴んで投げ返す、やってみてえ!!』と叫びながら歓喜するキチガイがいたが。
その後、模擬戦を含めて鈴とセシリア、そして彼女らと同等の実力を持っていると判断された一夏、簪、折紙の五人は、私闘が禁じられてしまった。
そして、クラス対抗戦も鈴の出場が危ぶまれたが、『ISでの戦闘は禁止されてないアル』との主張や二組の生徒が優勝の景品のために結束したことにより、出場することになった
―――閑話休題。
「証明してやる!この僕こそが、選ばれた存在だということを!!」
「いや、それは負けフラグ
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