第26話 グリニア星域会戦
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変化させるとは………」
「16時方向より熱源多数」
「敵の新手か!」
「いえ、味方…味方です! 戦艦ヘルゴラント確認。ファーレンハイト艦隊所属、ホフマイスター上級大将の部隊です」
現れたのは、ファーレンハイト艦隊の副司令官であるホフマイスター上級大将の分艦隊2100隻。
このホフマイスター隊の参戦は兵力においてこそ過少であったものの、戦局全体においては小さく無い効果を発揮した。
一目で状況を把握したホフマイスター上級大将が、ハルバーシュタット艦隊の側面に張り付いている部隊へ攻撃を開始した為である。
「戦艦アムドレイシン撃沈、オズン提督戦死」
「敵の増援か……だが、それにしては数が少ない。おそらくは先行部隊だろうが、あまり良くない展開だな」
ルフェール第二艦隊司令官マイト・アルベイン中将は、スクリーンに映るホフマイスター隊に顔を顰める。
増援があの部隊だけならやりようは有るが、時間を掛ければ後続が次々と参戦してくるだろう。
それは望ましくない。
「どうされますか?」
「………退き時だな。第一艦隊のニトラス中将へ連絡を取れ、『これ以上の戦闘継続は不要、攻勢に出て敵を押し戻した隙に撤退する』とな」
「はっ、直ちに!」
このアルベインの進言をニトラスは入れ、ルフェール軍は攻勢の後、タイミングを見計らって撤退した。
「敵が退いていきます。追撃はどうなさいますか?」
「その前に艦隊の再編が先決だ。それとファーレンハイト艦隊との合流も必要だろう」
ファーレンハイト艦隊の本隊7500隻が到着したのは、それから1時間後のことであった。
『…………であるからして、追撃の是非についてファーレンハイト元帥の判断を仰ぎたく存じます』
「ふむ……これ以上踏み込めばルフェールの領土内に入ることになる。そうなれば敵の援軍も1個艦隊では済むまい。今回はここまでにしておこう」
そのファーレンハイトの一言で、帝国軍は追撃の断念を決めることとなった。
宇宙暦813年/帝国暦504年 7月27日 3時51分。
ミンディア星域会戦より長時間に渡って続いた戦闘は、この時を以って終結した。
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