暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos11再臨・遥かなる夜天を支える翼〜Advent: Sch?ner Ritter〜
[2/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「そ、そんな・・・」

わたしはそんなつもりなんてない。ただわたしは、優しさでみんなが笑顔になるって信じてるだけ。誰かに優しさをあげれば、その誰かもきっと誰かに優しさをあげて、それは輪のように繋がってくれるって。

「はやてってさ。我が儘を言って周囲の人に嫌われたくないって思ってる節、あるよね?」

「え・・・?」

何を言われたんか判らへん。

「はやてはマスターや騎士たちと出逢う前は天涯孤独だった。しかも下半身麻痺ってデメリットを背負って。たぶん、それが大きな原因だと思ってるんだけど。孤独だから誰かと関係を持って、我が儘を言って嫌われたりでもしてその関係が壊れることがないように」

「あ・・う・・・」

違う。ってすぐに反論が出来ひん。フェンリルさんの言葉がグサグサ刺さってくる。

「でも、もういいんだよ。我が儘をいくらだって言ったって。はやてのことが大好きなマスター、騎士たち、私だって。はやてがどんな我が儘を言ったって嫌いにならないよ。まぁ、行き過ぎた我が儘だった時はしっかり怒るけど。それでも嫌いにならない。それ以上にはやてのことが大好きだから。だからいいんだよ、我が儘を言っても。だってはやてはまだまだ甘えていてもいい子供なんだから」

「っ!・・・あ・・・え・・・?」

温かなフェンリルさんの大きな胸に抱かれてる所為かな。涙が溢れて来た。母さんに抱かれてるような、シグナムやシャマルにも感じたことが無い、安心できる居心地の良さ。それから少しの間、わたしはフェンリルさんの胸に甘えた。フェンリルさんもずっとわたしを抱きしめてくれたし、頭も撫で続けてくれた。

「フェンリルさんってまるで母さんみたいや」

「ええ?・・・あー、そんな歳じゃない、って言いたいところだけど母親って言われてもおかしくないだけ生きてるしなぁ。それに・・・はやてのように可愛い子のお母さんなら大歓迎♪」

「おわわっ」

フェンリルさんがわたしの脇に両手を差し込んで持ち上げた。よく赤ちゃんにする、たかいたかい、や。それがちょう恥ずかしくて、でもなんか懐かしさが込み上げてきて嬉しいような楽しいような気持ちになった。

「はやてはまだ子供なんだから。自分の心に自由を求めていいんだよ」

「・・・・うん。ありがとう、フェンリルさん♪」

ソファに降ろされたわたしはフェンリルさんの両手を取って改めてお礼を言う。フェンリルさんは笑顔で「うんっ♪」って頷いてくれた。

「それじゃあお風呂に入って、今日は休もうか」

「あ、もうそんな時間か。腹減りヴィータが居らへんからつい夜ご飯の時間が遅くなるなぁ」

車椅子に乗せてくれたフェンリルさんと一緒にお風呂場に向かう。そんでフェンリルさんに脱衣を手伝ってもらって、お姫様抱っこ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ