第三十六話
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ギ達が飛ばされた世界、そこで見つけてしまったのだ。自分の息子が主人公の漫画を。
「クルトには既に話した事があるが簡単に言おう。この世界はその漫画に酷似した世界だ。正確に言えばある事が原因で変化してしまった世界と言った方が良いだろう」
「変化した原因、それがお主か」
「そうだ。ナギには話した事もあるがオレは異世界人だ。オレの世界に突如出現した遺跡を調査していた所、謎の装置によりこの世界に飛ばされてきた。そこからはエヴァと出会い『教授』として活動してきた結果がその漫画とこの世界の相違点だ。オレという存在がいなければ漫画とほぼ変わる事無い世界になっていたかもしれない」
「かもしれない?」
「それについては私から」
クルトがモニターに色々な人物のデータを表示していく。
「これがどうかしたのか」
「ええ、実はこの人物達はある共通点があるんです」
「共通点?」
「書類上は何の問題も無いんですが、彼らを知る人物は誰もいないんです」
「よく分からないんだが」
「たとえばこの人物ですがメルディアナ魔法学校を卒業している事になっているのですが同期の人に話を聞いても誰一人として知らないんです。そして両親とされる人も書類にだけ存在するんです」
「ありえないな。一体なんなんだ、そいつらは」
「転生者。神の暇つぶしの為に送られてくる異世界人だ」
「神?暇つぶし?」
「そうだ、神が暇つぶしの為にチート能力を与えて送り込んで来ている。正直な所大戦期序盤のナギ位の強さがある」
「あの頃のオレ位か。厄介かな?」
「戦闘経験の不足で一人に対してアリアドネーの兵を1小隊で討伐は可能だ」
「なら経験を積まれたら」
「かなり厄介な事になるだろうがオレの敵ではない。現在の所確認されているのは473人だが既に全員処理しているし、たぶんそろそろ来ない様になるはずだ。原作に介入するならの話だが」
「......一つだけ聞きたい事がある。アリスは............」
その先が出ない。聞きたいがそれを聞いてしまえば普通に接する事ができるのかが不安なのだろう。二人とも不安そうな顔をしている。だからこそオレは嘘をつく。
「アリスは転生者ではない。オレが介入した事で変わってしまった可能性の一つに過ぎない」
その言葉に二人とも安心した表情になる。だが、これだけは聞いておきたかった。
「もしアリスが転生者だったらどうするつもりだったんだ」
「別にどうともしないけど隠し事をされてたのがちょっとな」
「私が産んだ以上あの子は私たちの子供だから話してくれるまで待つだけよ。そして処理するというなら、たとえレイトで
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