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少年と女神の物語
『大いなる破壊』編
第二十八話
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かいないはずなんだけど・・・

「あの、武双・・・こちらに向かって走ってくる音が聞こえるのですが・・・」
「結構なスピードだね。それと、もう一人後ろからゆっくり歩いてきてる」
「・・・ああ。なんか・・・いやな予感が・・・」
「武双もか?いや、私もそんな気が・・・」
「なんだか、この感じに覚えはあるのよね・・・」
「「?」」

 アテとマリーが首をか疑問詞を浮かべていることから、その辺りが境目のようだ。
 向こうでも切歌と調だけが疑問詞を浮かべて、他は何かを思い出そうとしてるし・・・

 そうして時間が過ぎると、バン!と音を立ててリビングのドアが開けられ・・・

「ただいま!私の子供達!!」
「「「「「ママ!?」」」」」
「「「母さん!?」」」
「「「「え!?」」」」

 扉を開いて入ってきたのは、間違いなく神代家の母親、神代柚実(ゆずみ)その人であった。
 そういや、アテ以降に神代家に来た四人は、直接会うのは初めてだったか。

「あなたがアテちゃんね!やっぱり、直接見るとまた・・・あ、マリーちゃんもいるじゃない!そっちには切歌ちゃんに調ちゃんも!」
「え、ちょ」
「少し待」
「「ムグ・・・」」

 そして、母さんはアテ、マリー、切歌、調の四人を捕まえて抱きついた。というか、床に押し倒した。

「はあ、やっぱり柚実は暴走したか・・・ただいま、武双」
「あ、父さん・・・」

 そして、母さんの登場のせいで地味な登場になってしまった神代家の父親、神代隆哉(たかや)もリビングに入ってきた。
 手に持ってる荷物の量からして・・・母さん、荷物を放り出してダッシュして来たな・・・

「いや、新しい家族が増えたから予想はしてたけどな。前もっての警告も、無駄になったわけだ」
「ハハハ・・・あ、荷物片方持つよ」
「悪いな。それと、あの四人を誘ったのは武双だったか?」
「ああ。神様関係のトラブルに巻き込まれてた」

 ってか、一人神様だけど。
 とりあえず、女性陣は女性陣で集まって話をしているし、男性陣は男性陣で話をするとしよう。

「カンピオーネになったのは、そんなところでも役に立ったか」
「役に立ったよ。家族を守る力も、手に入れれたしな」
「だな。ただ、まつろわぬ神を家族に誘った、という連絡のあった次の日に息子がカンピオーネになったという連絡を受けた俺の気持ちを考えてくれると嬉しいが」

 確かに、刺激的な連絡が続いたな、とは思う。
 母さんとは違って真面目な人だし。

「それについては、悪いと思ってるよ。でも、家族が増えたんだからいいじゃん」
「その増えた家族と、息子に対してどんな口調を使うか、三日は悩んだんだぞ?」
「そんなに悩むことかね?」

 まあ、結果この
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