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戦国異伝
第百四十九話 森の奮戦その十五
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「与三殿もご存知ですな」
「どの者も凄腕とか」
「そうです、まるで普通の者とは思えぬまでに」
 そこまでの域に達しているというのだ、それがその三人だというのだ。
「恐ろしい忍術を使うそうです」
「そしてその三人の上にいる百地という者もですか」
「妖術も使い」
 まずだ、百地はこの術を使うというのだ。
「さながら果心居士の如きとか」
「あの伝説の忍と」
「そう聞いています」
 そうだというのだ、百地はそこまでの人物だというのだ。
 その話をしてからだ、長政は森にあらためて言った。
「では」
「はい、明日になれば朽木殿も来られますし」
「義兄上も」
「ですな、殿も来られますから」
 助かる、このことを実感するのだった。
 そうしてだ、長政は森に確かな顔で述べた。
「さて、あらためて戦いましょう」
「生きる為に」
 森も確かな顔で応える、敵は今も攻めてくるがそれでもだった。彼等は虎口を脱したことを喜び合いあらためて戦いに向かうのだった。


第百四十九話   完


                             2013・8・20
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