第1章 悪魔のような聖女のような悪魔
第14話 聖女のような悪魔
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
俺たちは、教会に突入して、すぐさま礼拝堂へと躍り出た。
すると、チャペル内にたむろしていた神父服姿のエクソシストがすぐさま攻撃してくる。
あいにく、俺の戦闘技術は未熟もいいところだ。
だから――
「――木場ッ!うまく捌いてくれ!デカイのかますぞ!!」
「了解。手早く頼むよ、っと!」
――仲間を頼る。
短い付き合いとはいえ、木場のことは信頼している。
木場も俺を信頼して、敵の攻撃を集めつつ、捌いていく。
おかげで、俺への攻撃が途切れた
――――その隙を狙う!!
「っらあ!!」
素早く木場の前に出て、限界までブーストをかけた右ストレートを叩き込もうとする。
が、正面のエクソシストに、素早いバックステップで回避される。
勢い余った俺は、地面に拳を叩きつけた。
ドガアアアアアアアッッッッ
轟音が響くが、狙いをはずしたと勘違いした敵から、笑みがこぼれようとして――固まった。
―――目の前に、大量の石礫が迫って来たのだから
思わず笑みがもれる。
『狙い通り』に、地面を下から掬うようにして叩き込んだ結果なのだから。
瓦礫を大量にくらったエクソシストたちは、動きを止めた。
――その隙を逃すような木場ではない。
騎士の名に相応しいスピードで次々と切り捨てていく。
運よく範囲外にいた奴らも、シグナムとザフィーラが蹴散らす。
「ナイスだ。兵藤くん!」
「へっ。お前も完璧なタイミングだったぜ、っと!」
◆
――――兵藤一誠は、目の前の光景を事実と認識できなかった
ものの数分で、地上の残敵を始末し終えた。
奥からシグナムがやってきて「地下への階段をみつけた」という。
木場と顔を見合わせると、すぐさま 階段を駆け下りた。
広々とした地下礼拝堂には、大勢の堕天使とエクソシストがおり。
そのさらに先には――
――――十字架に貼りつけにされたアーシア・アルジェントの姿があった
目から血の涙を流し、苦悶の表情を浮かべる彼女は、もはやピクリとも動かない。
手足は力なく垂れ下がり、両の掌には、杭が打ち込まれ血を流し続けている。
――――明らかに、手遅れだった
「おまえらああああああああ!!」
『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』
「まて、迂闊に飛び出すな兵藤くん!」
制止しようとする木場の声がどこか遠くで聞こえる。
景色も音も置き去りにして飛び出した俺は、限界を無視して倍加の力を
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ