第二章
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だったんだ」
「そうだったのよ」
「膝枕」
それを呟いた。
「君の膝枕だったんだ」
「嫌かしら」
「ううん」
微笑んでその言葉に首を横に振ったね。憶えているよね。
「こんなことしてくれるとは思わなかったけれど。それでも」
「嬉しい?」
「嬉しくなかったらさ」
また言ったの。憶えているかな。
「すぐに頭を起こしてるよ」
「そうよね」
「あっ、飛行機」
天使みたいな笑顔の彼女の上に飛行機雲が見えた。けれどそれは一瞬だけ見て僕が見るのはやっぱり。君だけだった。
「これからさ」
「これから?」
「何時までもこうしていたいよ」
これがプロポーズの言葉で。二人の時間が永遠に一緒になることのはじまりだった。
「それで。いいかな」
「・・・・・・ええ」
にこりと笑った君の笑顔は今でもカラーのままでセピア色になんかならない。あれからもう随分経って君と結婚してかなり経つけれどそれでも。
君の笑顔はあの時と変わらない優しいまま。その笑顔を見て今日も過ごすよ。君だけを見て。
LOVE,91 完
2008・4・5
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