やさしい言葉
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決める。
「・・・!」
水の竜巻と頭突きの連続攻撃にバランスを崩した状態で宙に止まるフリード。
その前に飛ぶミラは右手を下に左手を上に構え、その両掌の間にバキバキと音を響かせながら魔力の球を生み出す。
「―――――――」
ミラは無言で魔力を球を造り出す。
フリードの顔がその魔力に、攻撃に引きつる。
鋭い眼光でフリードを睨み、フリードの顔が恐怖に染まり始め、そして―――――
――――――――その魔力の球は、フリードを包み込んだ。
―――――――その圧倒的な魔力と光で、フリードは見えなくなる。
「!」
マグノリアの街のとある場所。
突如空に現れた光と煙に、エルザは足を止め呟いた。
「ミラ?」
妖精の尻尾のギルド。
ナツとガジルが戦場へと向かい、レビィとヴィーテルシア、怪我をしているビスカとクロス、倒れたマカロフの残るギルドに彼ら同様に残るティアは、小さく背筋を震わせた。
「何・・・この魔力・・・」
背筋が震え凍り、鳥肌が立つ。
滅多に恐怖を覚えない氷の女王は自分を落ち着かせるように息を吐いた。
微量の恐怖を覚える魔力にティアは2階から窓の外を見た。
そして、煙を見つめ気づく。
「魔人ミラジェーン・・・復活したの?」
ドッとフリードは地に落ちる。
瓦礫や煙と共に落ちたフリードは、悪魔のような姿ではなくなっていた。
「ひっ!」
その前に降り立つのは、本物の悪魔。
紙を逆立て尻尾を生やし、耳をエルフのように尖らせ、両腕の肘から下を異形へと変えた魔人。
その魔人は真っ直ぐにフリードへと飛びかかる。
(か・・・勝てる訳が無い!これが魔人の真の力!)
圧倒的な魔力や力は、フリードを恐怖に染めるに十分だった。
ミラは左手でフリードの服の首辺りを掴み、馬乗りになる。
(こ・・・殺される!)
その表情に、その魔力に、その気迫に、フリードは恐怖する。
そしてミラは右拳を振り上げ、フリードに向かって振り下ろし―――――――――――
―――――――――――――動きを、止めた。
その拳は、ピタッと動きを止める。
あと少し動かせばフリードの鼻先に当たるという距離で。
「―――――――」
フリードは目を見開き、ミラは俯く。
ミラの脳裏に、額から血を流しながらも姉を安
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