ターン34 鉄砲水と完全なる機械龍
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ターの攻撃力はさらに倍になる。これで終わりだ、清明!」
そういうカイザーは、僕がこの1年で見てきた中で1番いい顔をしてたと思う。すごく生き生きと、本気で本気のデュエルを楽しんでいるような。もしそうだとすれば、僕はカイザーの本気を引き出すことに成功したんだろうか。
サイバー・エンド・ドラゴン 攻8000→16000
だけどカイザー、それじゃあ僕は倒せないよ。
「……ふっ」
「何?」
「そのリミッター解除は僕の想定内!トラップ発動、メタル化・魔法反射装甲!このカードは自分モンスター1体の装備カードになって攻守を300アップさせるけど、それだけじゃない」
そう言っている間にもソリッドビジョンには動きがある。サイバー・エンドが自身の限界を超えて放つ光線を霧の王はその剣でがっちりと受け止め、それどころか少しずつだが押し返しつつあった。そして、霧の王は一歩ずつ前に進んでいく。ゆっくりではあるが、確実にあのサイバー・エンド・ドラゴンを倒すために。
「このカードを装備したモンスターが攻撃するとき、その攻撃力はさらに相手の攻撃力の半分だけアップするんだよ。今のサイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力が16000なら、こっちは8000ポイントの攻撃力を得ることになる………覚悟はいい、カイザー?これが僕らの全力だ、ファイナルミスト・ストラングル!!」
霧の王 攻9500→9800→17800
そしてついに霧の王の剣が光線を完全に切り裂き、そのままの勢いでサイバー・エンドの体を一刀両断する!
霧の王 攻17800→サイバー・エンド・ドラゴン 攻16000
「ついに、ついにあのカイザーに………あれ?」
おかしい。もう勝負はついたはずなのに、ソリッドビジョンによる演出上の砂ぼこりが消えない。いつまでたってもフィールド上が、そしてその向こうにいるカイザーが見えない。
「なっ!?」
少しおさまってきた砂ぼこりの向こう側で見えたのは、信じられないもの。あるはずのないもの。そんな、どうして。
「どうしてサイバー・エンド・ドラゴンが、霧の王が、まだフィールドにいるのさ………」
いや、ただいるだけではない。霧の王が振り切ったその剣はサイバー・エンドの真ん中の首を切り落として再起不能にさせていたものの、そのまま右側の頭がぼろぼろになった状態で噛みついていてそれ以上振りきれなくなっている。さらにその右の首そのものがぐるぐると霧の王を絞めつけていて、なんとかそこから脱出しようとする霧の王も動くことができないことになっている。そして最後の、左側の首は既に口を開けていて、もう一度この至近距離で光線を打つためにエネルギーのチャージを行っている。
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