ターン34 鉄砲水と完全なる機械龍
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名する」
「ほえっ!?」
「それだけだ、明日は楽しみにしているぞ」
言いたいことだけ言って、クルリと背を向けて出ていこうとするカイザー。ちょっと頭の中が混乱してるけど、とりあえず一つだけどうしても聞いておきたいことがあった。
「そう言ってくれるのはもちろん嬉しいよ、だけど、なんで僕なの?十代や万丈目や三沢、それに夢想とかの方が実力的には僕よりずっと上だよ?」
心からの本音。カイザーは、決して自分が確実に勝てる相手だからとかいうゲスな理由で対戦相手を決めるような男じゃない。だからこそその理由が、僕は知りたかった。
「それはお前自身が考えろ。あえて今言うとしたら、お前にはカミューラから助けてもらった借りがあるからな。そういうことにしておこう」
………なるほど、あくまでその理由を言うつもりはないってわけか。なら、こっちにも考えがある。
「じゃあさ、カイザー。明日のデュエルで僕が勝ったら教えてくれる?その理由を」
下手をすると宣戦布告にも聞こえるそんなセリフを背中で受け取って、カイザー……アカデミアの皇帝がふっと薄く笑ったのが、見えた気がした。
「いいだろう。ではまた明日」
それきり振り返ることなく、今度こそカイザーは歩き去っていった。うーん。
「ってことがあったんだけど」
これ言ったらたぶん荒れるだろうなあ、ってことはわかってた。最初からわかってたけど、まさか言わないわけにもいかないし。そもそもここで隠しても、どうせ明日にはばれる。
「ずるいぞ貴様、この万丈目サンダーを差し置いて卒業デュエル代表生徒だと!?なぜ俺ではないのだ、おかわり!」
「万丈目、いくらお前だけボウズだったからってそんなやけ食いすることないんじゃないか?」
『そうだよアニキ、十代のダンナの言うとおり。みっともないよ〜』
「ええい、貴様みたいな気持ち悪い雑魚にみっともないといわれる筋合いはない!大体お前もだ十代、なぜ貴様はそんなにヘラヘラしていられる!お前だってカイザーとはデュエルしたいんじゃなかったのか!」
バンッと机を両手でたたき、万丈目が十代を指さす。だが、当の十代は案外冷静だった。
「まあな。そりゃ、俺だってカイザーとはまたデュエルしたいさ。だけど俺、実は今すっげえワクワクしてるんだ!なんでかわかんないけど、明日はきっとすごいデュエルになる。そんな予感がするんだよ。だから、今回は清明に譲っておくぜ。多分カイザーは卒業したらプロに行く。そして俺がいつかデュエルキングになる。俺がカイザーとデュエルするのは、その時までお楽しみにしておくぜ!」
「十代………!」
「ふん、貴様らしい考えだ。だが一つ間違いがある。その時デュエルキングとして君臨しているのはこの俺、万丈目サンダ
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