第二章
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「俺の家なんてどうだ」
俺はここで言った。
「酒もあるしよ。一杯やりながら」
「ああいいな」
「それじゃあ御前の家でな」
「よし。おい」
弟に声をかけた。
「ありったけ出すぞ。いいな」
「この前飲んだばかりでかよ」
「構わねえよ。あっても親父が飲むか俺達が飲むかだろ」
「まあね」
俺も弟も親父も大酒飲みだ。どうもそういう家系らしい。煙草は小学生でやったし酒も中学生からやっていた。そのせいか俺の背は伸びなかった。今じゃ弟より小さい。チビだとは言われ慣れている。
「それじゃあそこでな」
「よし、明日は休みだしな」
だからだった。とことんまで飲むのは。
「とことんまで飲むか」
「じゃあ行こうぜ」
「よし」
「つまみは銘々で買って来いよ」
「店開いてねえぞ、おい」
この時代コンビニなんてものはなかった。
「じゃあどうするよ」
「俺一旦家に戻るよ」
後輩でヴォーカルやっているのがこう言ってきた。
「それで何か探してくるから」
「よし、じゃあ先行け」
「何でもいいから持って来い。いいな」
「わかったよ。それじゃあ」
「ああ」
これでつまみも確保した。そして俺達はその日は朝まで七人でしこたま飲んだ。
朝になった。俺は酔い潰れた面々の中で昨日あの娘からもらった手紙を開いた。
「何なんだろな」
読んでみると何か妙な感じだった。
「!?」
書いてある内容が何か見慣れたものじゃなかったのだ。それは。
何とラブレターだった。貰ったのははじめてだった。
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