暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
SAO
〜絶望と悲哀の小夜曲〜
ボス討伐戦
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「聞いてくれ、みんな!俺から言うことは、たった一つだ」

地面に自分の片手直剣をぶっ刺してディアベルは、すでに臨戦態勢をとっているプレイヤー達に向かって言った。

「勝とうぜ!」

その言葉に全てのプレイヤーが頷く。

「行くぞ!」

ディアベルはそう言うと、振り返り、背後にあった重々しい鉄の扉を押す。軽く三メートルはある重そうな扉は、しかし、ディアベルが触れただけで、開いていく。

始め、入ったその部屋は明かりはなく、軽くプレイヤー達の恐怖を与える。その一番奥には、葉の形を模した玉座に座っている異形の者の姿が辛うじて見える。

そこにディアベル率いるプレイヤー達が入った途端、明かりが灯った。

プレイヤー達の前に飛び出してきたのは、とてつもなく巨大な赤いモンスター。

その頭上に浮かぶウィンドウには、【Illfang the Kobold Lord】の文字。

それと同時に、周りに青い湧出光が出現する。そこから現れたのは、簡素な棒斧(ポールアックス)を持ち、人間の等身大ほどの体を鎧に包んだモンスター。こちらも頭上に浮かぶウィンドウには、【Luin Kobold sentinel】間違いなくボスの取り巻きだ。

「攻撃開始ぃぃぃー!!」

ディアベルが叫ぶと、プレイヤー達が雄叫びを上げながら突進していった。










戦闘は混戦を極めた。

ボスだけならばともかく、取り巻き達が邪魔をするため、ろくにダメージを与えられない。

「A隊、C隊、スイッチ!」

「来るぞ!B隊、ブロック!!」

そんなディアベルの的確な指示がなければ、とっくに戦線は崩壊していただろう。

「D、E、F隊!センチネルを近づけるな!」

そんなことを思っていたら、指示がきた。

「ほーい」

「了解!」

ユウキの気軽な返事と、キリトの引き締まった返事を聞きながら、レンは手のひらの中にあるダガーの感触を確かめるように握りながら、無言でセンチネルに突進する。

鎧と鎧の隙間にダガーを滑り込ませ、ダメージを与える。

そこにキリトがスイッチと叫びながら突進してきたので、素早く退く。

センチネルを吹っ飛ばしたキリトは再びスイッチと叫び、アスナと替わる。

そのアスナの戦う様を見て、レンはアスナに対しての印象を改める必要があると思った。初心者だと思っていたが、相当な手練れだ。速すぎて剣先が見えない。

その時、ボス、イルファング・ザ・コボルドロードは一際高く雄叫びをあげ、手に持っていた巨大な斧と円盾(バックラー)を投げ捨てた。

HPゲージは、最後の一段が赤く染まっている。

最もボスの近くにいたプレイヤー、キバオウがにやりと笑いながら言う。
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ