第一話
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だ、君のいとこだということにすれば何も問題はない」
「いやそうじゃなくて転校の手続きとか……」
「安心しろ、そういった細かいところは何とかする!」
そんなこんなで場面が戻り………
「へ〜春香ちゃん結城くんのいとこなんだ〜」「どうしてこんな時期に転校を?」「前の学校はどんな所?」
「あ、あの〜質問はひとりづつで……」
春香はいまクラスの女子から様々な質問をされまくっている。
質問に答え終わってもまたさらに次の質問をされるその様子は、いっそ尋問と形容したほうがいいかも知れない。
少し心配していたが、まああの様子だと学校に馴染めないということはないだろう。
それにしても一体どうやって2日で転校できたのだろうか。あの道具を使ったのか、それとも宇宙警察の力か。
どちらにしても彼女は思ったこと、思いついたことを即実行する性格だということだ。
それ自体はいいことだと思うが、彼女の突拍子もない思考から即実行すると考えると少し恐ろしくもある。
「おい………冬二ィ………」
そんなことを考えていると、幹也が俺に襲いかかりそうな目つきで近寄ってきた。
「なんだよ」
「なんだよじゃねえよ!何だよあの娘!あんないとこ居るなんて知らなかったぞ!」
「言わなかったからな」
「ひっでーな。もう少し親友に対してもっと………」
幹也は、俺に対して彼女を隠していた不平不満を言ってくる。今朝のアニメの話なんかとうの昔に忘れたようだ。
そんな話をしていると質問攻めから解放された春香がこちらに来た。
「やっほ、おにいちゃん」
「「お、おにいちゃん!?」」
幹也とセリフが被ってしまった。家では名前で呼ばれているので少し面食らってしまった。
「……なんでお前まで驚いてんだよ」
い、いかん。幹也が疑惑の目を向けている。なんとかしなくては………
「あ、おにいちゃんのお友達ですか!少しおにいちゃんと話したいことがあるのでぇ、少しおにいちゃんを借りてもいいですか?」
「あ、はい!どうぞどうぞ〜」
おい、なんで鼻の下を伸ばしている。疑惑の目はなくなったが、なんか納得が行かんぞ。
そんな親友(仮)に見送られ、俺と春香は学校の裏、人目のつかないところまでやってきた。
「おい!なんだよおにいちゃんて!後その話し方もだ!」
「前地球に来たことのある先輩に相談してな、いろいろレクチャーしてもらったんだ。そうゆう設定なら、おにいちゃんと読んだほうがいろいろいいって」
いろいろってなんだいろいろって。恨むぞその先輩。
「それにどうやって転校できたんだ、まさかその道具の………」
「違う!宇宙警察の力だ。これは本当に大事な時しか使わん」
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