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Element Magic Trinity
サタン降臨
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抱え、ミラが叫ぶ。
が、フリードの攻撃は全く止まる素振りを見せない。

「闇の文字(エクリテュール)、苦しみ!」
「お願いフリード!何でもするからもう助けて!」

苦しむ2人の絶叫。
聞きたくない声を聞きながらミラが懇願する。
その言葉が届いているのか否か、フリードは更に攻撃を仕掛けていく。

「闇の文字(エクリテュール)・・・痛み、痛み、痛み、痛み、痛み、痛み!」
「ごっうがぎゃはぅあ!」
「ぐぁがっぎぃがああ!」

目にも止まらない速さでサーベルを振るう度、エルフマンとアルカは叫びを上げる。

「がふあ゛がぁあぱァがぁ!」
「があぐぎあああああああ!」

先ほどのカナのように、ゴキゴキと耳を塞ぎたくなるような音が響く。
それと同時に響く絶叫。

「いやぁーーーーーーーーーーーーっ!」

耳障りな音。
弟と恋人の絶叫。
ミラは頭を抱え、残酷な光景を見たくないかのように目を閉じ、泣き叫んだ。

「闇の文字(エクリテュール)・・・」

休む間もなく襲ってくる痛みに、エルフマンもアルカもフラフラだった。
立っている事すら難しくなり、体中を文字が埋め尽くしている。
それに構わず、フリードはサーベルを構えた。

「やめてぇーーーーーーーーーーーーーーっ!」

ミラが泣き叫ぶ。
これ以上、弟と恋人の苦しさだけで構成された絶叫を聞きたくなかった。
――――――が、その願いはフリードには届かない。
サーベルの先に魔力が込められ―――――――――



「死滅」



――――――――――――刹那。



(死・・・!?)



ミラの色素の薄い青い目が、大きく見開かれた。
その脳裏に、とある記憶が蘇る。



『ミラ・・・姉・・・』



額から血を流し、苦しそうに息をして。
姉と同じ青い目を細め、最後の力を振り絞るかのように震えながら手を伸ばして。
その左肩に赤い紋章を刻んだ、銀髪をショートカットにした少女。

「――――――――」

その記憶は、2年前のもの。
ミラとエルフマンの妹―――――リサーナが、死ぬ直前の――――――――。

「!?」

ぞわっ、と。
突如フリードは寒気を覚えた。
ピタッと動きを止め、辺りを見回す。
それと同時に、力尽きたようにエルフマンとアルカは倒れた。

「な・・・何だ、この魔力は!?」

圧倒的。
その言葉が何よりも似合うであろう魔力。

「ああ・・・あああ・・・」

その魔力の発生源は、フリードの下にいた。
俯き、体を小さく震わせ、小さい呻き声を上げる、銀髪の女性。

「ミラジェーン!?」

フリードがその名を呟いた、瞬間。




――――――
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