暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
サタン降臨
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感情・・・様々な感情が篭った目がフリードを睨む。
その瞬間、カナを激痛が襲った。

「う・・・あぎっ・・・ばはっ!」

バキバキと耳を塞ぎたくなるような音が響く。

「カナ!」
「何が起きたんだ!?」
「術式か!?」

喉を押さえ、血反吐を吐くカナを見て慌てて駆けよる3人。
カナは右腕を空に伸ばし―――――――白目を剥いて、気絶した。

「カナーーーーー!」

ドサッとカナは後ろに倒れ込む。

「ちくしょオ!」
「テメェェェェェェェッ!」

それを見たエルフマンとアルカは石橋の上に立つフリードに向かっていく。

「次の相手はお前達か。エルフマン、アルカンジュ・・・と言ってもお前達はエバに負けている。ゲームへの復帰権はない」
「うるせえ!」
「んな事どうでもいいんだよ!」

フリードの言葉を完全無視して、2人は石橋へと昇っていく。

「いい加減にしなさい、フリード!私たち仲間じゃない!」
「かつては」

両腕を広げて叫ぶミラ。
が、フリードは至って冷静にサーベルを構える。

「しかしその構造を入れ替えようとしているこのゲーム内ではその概念は砕け散る。ラクサスの敵は俺の敵だ」

そう言って、視線を向かってくるエルフマンとアルカに向ける。
そしてサーベルを振るい、2人の体に何やら黒い文字を描いた。

「これは!?」
「文字・・・か?」

突然描かれた文字に戸惑う2人。
フリードは表情を崩さず、ただ淡々と告げる。

「1度敗れた駒がゲームへ復帰する事は禁ずる。その掟を破りし者は死より辛い拷問を受けよ」

普段は長い前髪で隠れている右目が露わになる。
その目には一欠片の光も入っていなかった。

「闇の文字(エクリテュール)、痛み」

冷たい眼差しを向け、フリードが呟く。
すると、2人に異変が起こった。

「ぐぅ・・・な、何だ・・・!?体中がギシギシと・・・」
「いっ、てぇ・・・何だ、これァ・・・!」
「その文字は現実となり、お前達の感覚となる」
「ぐ・・・が・・・」
「っ・・・うあっ・・・」

体をズキズキと走る痛みに呻き声が上がる。

「そんな・・・」

石橋を見上げる形でミラが呟いた、瞬間。

「うがぁぁああぁあああああああ!」
「ぐあああぁぁぁあああああぁあ!」
「エルフマン!アルカ!」

2人の体中に激痛が走り、悲鳴が響く。
ミラが目を見開いて叫ぶが、フリードは更にサーベルを振るっていった。

「闇の文字(エクリテュール)、恐怖!」
「あぁあああああぐあがああああ!」
「ぐおおがああああああああああ!」

2つの絶叫が辺りを包む。

「やめてフリード!エルフマンもアルカももう戦えないの!」

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