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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第249話】
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だ単純な選民思想って奴さ。 昔の貴族と農民、奴隷の立場って考えれば良いだろう。 ……世の中、下らない女尊男卑の風潮だろ? そこへ二人のIS操縦者……国としては三人目を最初は躍起になって探したものの、徐々にこう考える権力を持った奴等が居たんだ。 『もし、このままISを使える男が複数現れたら、使えない男との格差は広がって行く行くは自分の地位を脅かすのでは』――てな」


 そんな説明を受けるエムだが、何故この男がISを使えるという理由を聞いていないため、内心では苛立ちつつ――。


「……それはわかった。 だが、何故お前がISを使えるという話になる?」

「あぎゃ、今のはただの俺様の見解さ。 ……実際、何で使えると言えば【使える】からだとしか言えねぇな。 ……まだ、俺様もちゃんと調べてねぇんだし」

「…………」


 何かを隠してる――エムはそう直感するが確証は無く、ギリッと歯を食い縛るしか出来なかった。


「……へっ、ともかく――ここに三人目の操縦者が居るってだけだ。 ……あぎゃぎゃ――っと、確か今日はスコール帰って来ねぇんだったな……」


 そう言ってソファーから立ち上がり、部屋を出ようとする男を呼び止めるエム。


「……何処に行く」

「あぎゃ。 その辺の女捕まえてセックスするだけだ。 ……何なら、お前が相手してくれるか、エム?」

「……下らん」


 男の言葉を一蹴するエム、そんなエムを男は――。


「あぎゃぎゃ、それでこそエムだな。 ……じゃあ、帰ったらデータ取りに行くから用意しとけよ」


 男はそう言って部屋を出ていく……。

 部屋には静寂が満ち、再び窓の外を眺めるエムは……。


「……下らない……」


 そう一言呟き、その言葉は闇の彼方へと消えていった……。
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