第6章:女の決意・男の勘違い
第18話:プレゼント攻撃
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(船上)
ビアンカSIDE
「いやぁ〜……リュカさんが自慢するだけあって本当にお美しいですね」
美女の、それも肉体関係を持つ美女の頼みを断れないリュカが、ラピスの剣術稽古に付き合っていると、一人になった私に話しかけてくる男性が……
彼の名はトルネコさん。
再会早々ウルフ君が教えてくれたのだが、彼は要注意人物らしい。
コテコテの商売人なので、私に取り入ろうと考えているのだという……
因みに、ウルフ君が知らせてくれた要注意人物は3人いる。
ナンバー1要注意人物はリュカだ(笑)
うん。笑えたわ……だって知ってるんだもの!
次の要注意人物は、彼女が私にソックリだというシン君だ。
まぁウルフ君が言いたいのは、あまり刺激しない方が良いと言う事だろう。
実際に彼は、私の事をかなり意識しているみたいだ。
年下の可愛い男の子に好意を持たれるのは嬉しいのだが、下手に拗らせると後々厄介だろうから、ウルフ君の忠告は的を射ている。
まぁリュカほどの魅力は感じないから、私の方からは何も起こさないけどね。
そして次に要注意だと言われたのがトルネコさんだ。
最初ウルフ君から聞かされた時は、全く意味が解らなかった。
何故私に取り入る必要があるのか? 私には権力など有りはしないのに……
その事を言うとウルフ君が説明をしてくれたわ。
『彼はリュカさんの能力を使って、可能な限りの大儲けを企んでいるんです』と……
では私にではなく、リュカに取り入るべきではないのだろうか? まぁ無駄だけど……
そんな疑問を口にしたら『勿論最初はリュカさんに取り入ろうとしてました。でもリュカさんは利用されるのが嫌いじゃないですか。トルネコさん……リュカさんの事を怒らせちゃったんですよ。だから一先ずは金儲けしたい気持ちを隠し、リュカさんとの関係修復に全力を注いでるんです』との事だ。
なるほどと思ったわね。
リュカは物欲が少ないから、金儲けとか資産運用とかに興味ないからねぇ……
とは言え、そんな輩に隙を見せる訳にもいかず、リュカの妻として一挙手一投足に注意を払わねばならない。
「ありがとうございますトルネコさん……しかし、お褒めいただくほど私は美しくないのですよ。だって夫が浮気を止めてくれませんから(笑)」
出鼻は挫く物だ。褒められたからといって調子に乗るほど子供じゃないのよ。
「いえいえ、ビアンカさんほどのお美しい奥方に相応しいからこそ、リュカさんは大勢の女性から好意を持たれるんですよ。まさに絶世の美男美女!」
お! 流石商人……口が上手い。やっぱり褒められると嬉しくなるわね。
「そんな事を言って……ウルフ君から聞きましたよ。トルネコさんの奥様も大変美しい方らしいじゃないですか。そう言うお世辞は私なんかに使わないで、
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