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オリ主達の禁則事項
交差点の中心で理不尽を叫ぶ少女
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味のはずなのだ。

「あのね…俺は君の記憶を消すんだよ?悪いけどこれは決定事項なんだ」
「それでも見たいの!!」
「だから…なんでさ?」
「この世界には魔法はないんでしょう?」
「そうだね…だから?」
「だから見たいのよ!!」
「……」
 
 実際問題として…多少の時間を作ることは可能だ。
移動する場所をこの周囲に限り、秋晴がついていれば問題もあるまい。
 だが秋晴にとってそれをやる理由がない。
 
「何、何をすればいいの!!私にできることなら…出来るだけのことをするから」
「う〜ん、何をすればいいとかそういう問題じゃないんだが…」

 自分に詰め寄ってくるルイズに態度に、秋晴も困惑気味だ。
 何故、彼女はそうまでしてこの世界を見たいのだろうか?
その情熱と言うかこだわりは何処から来たのだろう?

「…そうだな、じゃあその手に持っている杖とマントを渡してもらおうか?」
「うっ!!つ、杖とマントですって!?あんたその意味を知ってて…!!」

 杖は言うまでもなくメイジの魔法を使う時には必須のアイテムだ。
 これがなければ魔法は使えない。
 杖を持っていなければ、少なくとも先ほどのような騒動にはなるまい。

 同時にマント…彼女の姿は異様に目立つ…秋葉原辺りに行けば話が違ってくるが、残念なことに現在地ではコスプレと言い切るのは困難だ。
 警官に職質を受けるのが目に見えているが、トリスティン魔法学校の制服はマントさえ付けていなければ私服か制服で通りそうなデザインをしているので誤魔化せない事もない。

…だが…ルイズはそれを秋晴に渡す事は出来まい。

 杖は言うまでもなくメイジの命…異郷である地球においては文字通りの意味を持ち、これを手放したルイズは小柄な十六歳の少女でしかない。
 マントはそれ自体がどうという物ではないが、貴族でありメイジである事を示す物だ。
 それにプライドを持っている彼女なら尚の事、それがこの世界で何の後ろ盾にもならない事を理解しても外す事は出来ないはずだ。

 その二つを同時に、しかも事情を知るとはいえ初対面の秋晴に差し出す事など出来るはずはないと、そう秋晴は考えたのだ。
 要するに、体の良い説得と言うか脅迫である。
 これでルイズも自分の世界に変えるための諦めがついた事だろう。

「分かったら早く…」
「…いいわ」
「え?」

 完全に意表を突かれた秋晴の目の前で、ルイズはさっさとマントを外し、杖を添えて秋晴に差し出してきた。
 あり得ないと思っていた状況を目の前にして、秋晴の思考が止まる。

「これで文句はないわよね、あんたが言い出した事なんだから」

 ニヤリとしてやったりな笑みを浮かべるルイズに、秋晴は自分の失敗を悟った。
 ルイズの
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