暁 〜小説投稿サイト〜
蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
引き篭もり
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
明が宏助を抱き返してきたのだった。

「・・・・ありがとう・・・ございます・・・ッ」

明はそのまま、更に顔を濡らして、そのまま宏助の胸に顔をうずめる。

「・・・・・結局・・泣いてるじゃないですか・・」

「・・・・宏助さんが泣かせたんですよ」

「俺のせいですか!それッ!」

「そうですよ!宏助さんは、いつもそうやって・・・、いつも私に何かをくれる」

「・・・・俺だって色々もらってるんですよ・・・」

「そうでしょうか」

「そうなんですよ」

そんなどうでもいい会話の返しに明がついに吹き出す。

「フフッ」

「今明さん笑ったでしょう!」

「だって・・・宏助さんが可笑しくて・・」

「畜生〜!俺今いいこと言ったのに〜!」

「ありがとうございます」

「・・・・・!」

更に明が俺を抱きしめてくれて。

胸に顔をうずめるのはそろそろやめてもらえないだろうかとか。色々当たっているんだとか。

色々苦情はあるんだけれど、宏助は、それを飲み込んで、顔を少し赤くしながら当然のように明を抱き返す。

気がつくと明の顔は紅く染まっていて、代わりにもう、涙は流れていなかった。

そのまま宏助と明はしばらくそのままだった。










「あらら、こりゃ入れないわ」

遠くから望遠鏡で部屋の様子を見ていた麗は、ため息をつく。

宏助が上手くまとめられないようなら、サプライズとしてSP全員でなだれ込み、そのまま飲み会のような雰囲気に持っていくつもりだったが・・・

「宏助は上手くやったみたいだな」

真が微笑んだまま、麗に話しかける。

「まさか宏助くんがここまでやるとは思っていなかったわ。

おかげで、用意した酒や料理がパーよ」

麗が酒や料理を一生懸命用意しているSPたちを溜め息をつきながら見つめる。

「ま、あとで二人でここにくると思うから、そのときまでに用意しとけばいいんじゃないか」

そういいながら、SP全員にその旨を伝える。

皆も、ニッコリ微笑んで、その伝令に頷きそのまま部屋をパーティー会場へと変化させていく。

従業員に無理を言って宴会場をまるごとかりて、パーティー用にリメイクしているのだ。

その後は一度も、皆の笑顔が絶えることはなかった。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ