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第四十六話 全て終わって
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リハビリの一環として身体の汗を拭っている最中だったのだろう。
「あ、あるぇ?」
修也が呆気ない言葉を口にすると明日奈は自分の現状を理解したのかカタカタと震えながら俯き、そして側においてあった洗面器のお湯をベットの近くにある流し場に捨てると・・・
「・・・ば、ば」
「い”い”、いやべっ!」
「お兄ちゃんのバカァァァァァァ!!!」
身の危険を察知した修也は逸早く逃げようとしたが明日奈の叫び声と一緒に目の前には洗面器が迫って来ていた・・・
「いでっ!!(ナ、ナイッスロー・・・)」
明日奈が投げた洗面器はとてもリハビリ中の患者とは思えない程の速さと威力があり、それを額に受けた修也はひっくり返り、後頭部を思いっきり地面に打ってしまった。しかし持っていたフルーツバスケットは意地で守り抜いたみたいだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「もう!お兄ちゃんのバカ!!」
「だから悪かったって!!俺もお前が身体を拭いてるなんて思いもしなかったんだからよ!!」
一悶着あった後明日奈は病院着を着直すとベットに腰掛け、入って来る事を許したが自分の上半身を見られた事はまだ許してなかった。不可抗力とは言え、妹の身体を見てしまった事は悪いと思っているようだ。
「まあ悪気はなかったみたいだから、今回は許してあげる。でも次は無いからね?」
「分かった!分かったからそんな怖い顔をしないでくれ!!」
「よろしい」
(和人が明日奈の事を時々、【抜刀妻】なんて言ってるから何の事か分からんかったが今の表情で剣を向けられていたら堪ったモンじゃねぇな・・・抜刀+妻で【
抜刀妻
(
ばっとうさい
)
】か・・・しゃれたモンだな、おい)
和人が考えたネーミングに頭を抱え、ヤレヤレと振っていると明日奈が表情を元に戻し尋ねる。
「それで何の用でここに来たの?」
「最近親父やら会社やらでゴタゴタしていて見舞いに来れなかったからな。来ちゃ悪かったか?」
父親は前に説明した通りだが、母親も大学の教授の仕事で来る事が出来ずにいた。
明日奈も勿論その事は分かっている筈だがやはり寂しい事に変わりは無かった。だがそれを消してくれるために見舞いに着てくれる修也は和人同様に心を癒してくれる存在だった。
「ううん。ありがと、お兄ちゃん」
「どういたしまして。あ、そうだ。果物買って来たんだが食べるか?」
「うん。折角だから食べようかな」
修也はバスケットを台の上に置くとそこからリンゴを一つ取り出し、椅子に腰掛けると持ってきていたぺティナイフでリンゴの皮を剥き始めた。すると修也が何かを思い出したのかふと呟く。
「そう言えば久しぶりだな。こうやってお前に果物を切ってやるの」
「そうだね。最近は自分でや
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