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第三十話 融和
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御でも無傷で耐えきれる程度の攻撃だったということだ。
なぜ、そんな攻撃を障壁の向こうにいる箒に放ったのか……一夏にその常識外の行動をとらせるためと考えれば辻褄は合う。もしくは、その際の一夏の行動パターンを把握したかったのか。
どちらにしろ、首謀者の目的は織斑一夏だったというのが紫苑の答えだ。
後者の理由だった場合、亡国機業など候補があり過ぎるのだが、前者の理由だったとした場合には紫苑には心当たりがあった。むしろ一人しかいないとばかりに。
だがしかし、ISコアの模造品の事が断定することを許さなかった。
このことを確認しようにも、いまだに紫苑は束との連絡が取れずにいた。何度も試みているのだが、全く繋がらない。仮にこれが紫苑の心当たりの人物……束が起こしていた場合と、それ以外の場合では状況は大きくことなる。
紫苑は束の目的は聞いているため今回の件も納得できるのだ。白騎士事件を経験した身としては非殺傷設定で送り込まれたゴーレム程度なら、連絡がなかったことにいら立ちこそすれ文句を言うつもりもなかった。
だが、それ以外の場合は話が変わってくる。今後も非殺傷設定でくるかはわからないし、さらなる襲撃により死傷者が出る可能性も否定できないのだ。
一刻も早く束とコンタクトを取りたい紫苑だったが、それも叶わず結局モヤモヤとした状態が続いている。
どちらにしろ今ある情報だけではこれ以上の進展はなく、生徒会での話し合いもこの日はこれで終わりそのまま解散となる。
翌日、件の襲撃事件を受けて開催方式について学園内で議論が持ち上がっていた個人別トーナメントの開催方式について詳細が発表された。
クラス対抗戦時に侵入を許した際、最も痛手だったのはセシリアと鈴が専用機を使用できなかったことだ。もちろん、生徒を戦力として当てにするつもりはないがそれでも緊急時に対応できた可能性を潰し代表候補生を危険に晒したことは事実である。
それを鑑み、専用機持ちの訓練機使用による参戦は取りやめとなる。しかしそれでもやはり一般生徒との戦力差は如何ともしがたいという理由から一般部門と専用機部門を別に開催することとなった。
この際、一般部門は学年別だが専用機部門は全学年合同である。もともと人数が少ないからこれは仕方ないといえる。
加えて、万が一の襲撃に備えて有事の際の対応力強化を目的としてタッグ戦にて行われることが決まった。タッグパートナーは開催一週間前にくじ引きにより決定される。もっとも、襲撃される時点で問題であるため今大会中は警備が強化されることになっている。
しかし、ここで一つ問題が起きた。未だ、簪の専用機開発の目途が立っていないのである。現在学園に在籍する専用機持ちは紫苑、楯無、ダリル、フォルテ、一
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