第1章 悪魔のような聖女のような悪魔
第13話 見習い悪魔は赤龍帝の夢をみるか?
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り込み、兵藤一誠と即席ながら見事な連携で敵を圧倒した。
シグナムとザフィーラのサポートもあり、事は万事順調だった。
いや、「順調すぎた」。
(さっきから嫌な予感する。どこかでしっぺ返しが来るような気がしてならない)
地上の敵を片づけ、目的の少女がいるであろう地下へと向かう。
地下礼拝堂にはいた敵は、およそ30人ほどだろうか。
地上にいた連中とあわせれば、50人近いだろう。
「――こんな大勢の団体で、グレモリーの領地に堂々と侵入するなんてね」
木場が呆れたようにつぶやくと、ようやく向こうは、こちらに気づいたようだ。
何故か判らないが、彼らはひどく混乱しているようだ。
こちらを警戒しながらも、「はやくしろ」「なぜうまくいかないんだ」など怒号が飛び交っている。
最奥に目を向けると、そこには――――
驚き硬直する彼を置いてきぼりにして、瞬時に前へと兵藤一誠が躍り出た。
彼は、普段からは想像もつかないような激しい怒りの声をあげる。
「おまえらああああああああ!!」
『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』
「まて、迂闊に飛び出すな兵藤くん!」
思わず声をかけるも、聞き入れられるとは思っていなかった。
彼自身、堕天使たちの所業に憤っているのだから。
だが、その憤りを吹き飛ばすような光景が眼前で繰り広げられた。
――――何が起きようとしている!?
抉るように大きく地面を陥没させた兵藤一誠は、堕天使の女と何事か話していた。
激情に歪んだ表情は、次第に冷静になっていき、無表情になった。
一方で、身にまとう雰囲気は、窒息しそうなほど重苦しいものになっていく。
『Welsh Dragon Balance Breaker!!!』
突如、咆哮のような、慟哭のような叫び声があがり、兵藤一誠を中心に爆風が渦巻いた。
思わず瞑ってしまった目を開き、粉じんの中から現れた姿をみたとき、
――――兵藤一誠は禍々しい力を放つ赤い鎧に身を包んでいた。
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