第1章 悪魔のような聖女のような悪魔
第13話 見習い悪魔は赤龍帝の夢をみるか?
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とは、兵藤一誠の決意を聞きたいとボクが申し出、リアス・グレモリーも賛同したことで、放課後の部室でのやりとりが行われたということだ。
普段の変態ぶりが嘘のような兵藤一誠の姿に、『確かに、彼ならば物語の主人公といわれても、納得できるな』と、妙に感心してしまった。
教会前では、ボクが、出待ちしており、彼らと合流――あとは、囲んで結界を張って突入、という筋書きだ。
はぐれ悪魔討伐を手伝うとき、いつもこちらは1~3人程度だから、6人全員での実戦は初めてかもしれない。
(まあ、ヴィータとリインフォースは「極秘任務」についているので、この場にいるのは残りの4人なのだがね)
別働隊については、グレモリー眷属に伏せてある。後の布石と言う奴だ。
「さて。わたしたちは堕天使たちを外に逃さないように網を張るわよ――朱乃、上空の監視は大丈夫ね?」
「お任せください。リアス・グレモリー『女王』の名に恥じない仕事をしてみせます。子猫もリアスの警護を頼むわよ」
「はいっ!部長には指一本触れさせません」
だが、基本的には、リアス・グレモリーたちが対処することになっている。
グレモリー家の領地で起こった問題を、客人とはいえ部外者が解決しては体裁が悪かろう。
そこで、ボクたち八神家の面々は、補助に徹することにした。
(聞こえるかヴィータ姉。いま兵藤くんたちが乗り込んだ――アーシアは無事かい?)
(ああ、無事だぜ。連中、突然結界が貼られてオタオタしてやがるな。アーシアはもう救出してある。今は、転移魔法で、教会の裏手に隠れているぜ)
(彼女と鉄槌の騎士には、探知防壁をかけてあります。見つかる可能性は低いでしょう)
実は、ヴィータに変身魔法を使わせ、予め教会に潜入してもらっていた――夜天の書つきで。
アーシアのお目付け役の堕天使とこっそり入れ替わっておいたのだが、バレずにすんだようだ。
リインフォースが待機している夜天の書をヴィータが持っているため、滅多なことはおこらないだろう。
ボクだって何も考えずに、彼女と遊びまわっていたわけではないのだ。
――――まさに、計画通り
本当だよ?
まあ、少しばかり羽目をはずして遊びまわったこともなきにしもあらずだが。
(魔法ですり替えた『身代わり』はどう?うまくいっているかな)
(ええ。もうしばらくは大丈夫です。夜天の書に登録されていた強力な幻術魔法をかけていますから)
いまごろ、『アーシアだと思い込んでいる別人』を生贄にしようとしている最中だろう。
レイナーレたち堕天使の目的は、アーシアが持つ癒しの神器『聖女の微笑(トワイライト・ヒーリング)』を奪うことだ。
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