大海の選ぶ道
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「ティアを助ける為に必死だったのだろう」
「クロス君、お姉ちゃん大好きっ子だもんね」
サルディアが笑う。
「にしても、ビックスローの奴・・・本気でやりやがって・・・今度会ったらマジで潰す!」
「もう・・・」
「スバル・・・お前はもっと戦い以外の事を考えろ!」
「はは・・・」
エウリアレーを掲げて叫ぶスバルにサルディアとヒルダは呆れ、ライアーは苦笑いを浮かべた。
「ジュビア・・・神鳴殿発動まであとどれくらい?」
「30分くらいだと思います」
一方、マグノリアの別の場所ではカナとジュビアがラクサスを探していた。
「もぉっ!何がバトル・オブ・フェアリーテイルよ!自分は隠れて何もしてないじゃないの、ラクサス!」
「どこにいるんでしょうね」
苛立たしげにカナが言い、ジュビアが呟く。
すると、声が降ってきた。
「ラクサスは魔力をためている」
『!』
「本気でマスターと戦うつもりなんだ」
その声の主は、長い緑の髪を風に靡かせた。
「その為に力を今、ためている」
雷神衆の1人、フリードはカナとジュビアを見下ろす位置に立っていた。
「フリード!」
「この人が術式の・・・!?」
その2人を見たフリードの脳裏に、ここに来る前の、カルディア大聖堂でのラクサスからの命令が響く。
―お前はカナとファントムの女をやれ。あの口の悪い女王様も参戦したら潰せ。殺してもいい―
今、この場にティアはいない。
が、命令に上がったカナとジュビアはいる。
それを確認したフリードはくるっと背を向け、走った。
「あ!」
「逃げるつもり!?待ちなさい!」
その後ろ姿を逃がすまいと追うカナとジュビア。
すると、フリードは突然ピタッと足を止めた。
と同時に、地面に文字が浮かぶ。
「術式!?」
その文字は光り、カナとジュビアを四角い壁で囲っていく。
「しまった!」
「罠!?」
そう。
フリードは逃げたのではなく、この術式に2人を引っ掛ける為に走ったのだ。
そして2人を囲む術式のルールは――――――――
【ルール:どちらかが戦闘不能になるまで、この術式から出る事を禁ずる】
「!」
「どちらかが、戦闘不能?」
「勝った方と相手してやる。さあ、始めろ」
顔の左半分だけを向け、フリードが呟く。
「卑怯よフリード!一対一がいいならこんな事しなくても私が相手になるよ!ここから出しなさい!」
「こうやって仲間同士争う事に・・・」
「それとも何かしら?2人同時に戦うのが怖い訳!?女2人にビビっちゃって、情けないわねフリードォ!」
ガンガンと術式の壁を叩きながらカナが叫ぶ。
それに
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