第七十一話 全ての光でその十一
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「あの」
「あのって?」
「うん、先生の戦いは終わったけれど」
「まだ、だよね」
「他の人達はまだまだよね」
「そうだよ、中田さんにしてもね」
上城は彼の名前を挙げた、最も親しい剣士なのでそれで挙げたのだ。
「戦いを諦めていないよ」
「戦いを終わらせるのは難しいのね」
「そうだね、やっと一人だから」
「あと七人?戦いを終わらせたい剣士の人は上城君を含めて五人だか」
「それだけだね」
「七人もいるのね」
樹里は俯いた、自然に。
「まだそんなに」
「大変だけれど。それでも」
「出来るのね、戦いを終わらせることが」
「うん、そのことがわかったから」
だからだというのだ。
「よかったよ」
「ほっとしてるのね」
「だってね、若し倒し倒されることでしか終わることが出来ないなら」
その場合を考えてだ、上城は話した。
「凄く辛いから」
「人を倒すことだから」
「そう、辛いからね」
だからだというのだ。
「それが。こうした形で願いが適ってね」
「戦いが終わるからなの」
「だとすれば有り難いよ」
こう樹里に話すのだった。
「本当にね」
「そうなのね。それじゃあね」
樹里は上城のその言葉を聞いて笑顔になった、そのうえで聡美達に顔を向けてそのうえで三人の女神達に言った。
「あの、今回のことは本当に」
「お礼はいいです」
豊香が三人を代表して樹里に答えてきた。
「私達にしてもこうしたかったのですから」
「だからですか」
「はい、ですからお礼は」
それはだというのだ。
「いいです」
「そうですか」
「ただ。私達は」
女神達はだというのだ。
「何としてもこの無益な戦いを終わらせたいので」
「それではですか」
「私達は貴方達と共に」
豊香は樹里と上城を見た、そのうえでの言葉だった。
「この戦いを終わらせたいのです」
「それじゃあ」
上城は豊香の言葉に一歩前に出た、そしてだった。
三人の女神達を見てだ。こう答えた。
「これから力を合わせて」
「戦いを終わらせましょう」
「僕達は五人です」
これが戦いを止めたい、終わらせたいと考えている剣士の数だ。上城を含めて。
「そして春日野さん達も入れて」
「八人ですね」
「僕達八人で戦いを終わらせられますよね」
「力を合わせれば」
ここでこう言ったのは智子だった。智子は今はあえて表情を硬くさせてそのうえで上城にこう述べたのである。
「必ず」
「可能ですね」
「一人一人の力がどれだけ強くとも」
アテナである彼女でもだというのだ。
「それには限度があります」
「だからですね」
「はい、力を合わせて」
「そのうえで戦いを終わらせていくべきですね」
「そうしていきましょう」
こう上城に
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